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09月09日-05号

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  1. 浜田市議会 2011-09-09
    09月09日-05号


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    平成23年 9月定例会        平成23年9月浜田市議会定例会会議録(第5号)1. 日  時  平成23年9月9日(金)午前10時開議2. 場  所  浜田市役所議場        ────────────────────────── 出席議員(27名) 1番  笹  田     卓           2番  布  施  賢  司 3番  岡  本  正  友           4番  芦  谷  英  夫 5番  佐 々 木  豊  治           6番  道  下  文  男 7番  田  畑  敬  二           8番  平  石     誠 9番  西  田  清  久          10番  三  浦  保  法11番  新  田  勝  己          12番  三  浦  美  穂13番  山  崎     晃          14番  山  田  義  喜15番  田  村  友  行          16番  三  浦  一  雄17番  西  村     健          18番  大  谷  弘  幸19番  川  神  裕  司          20番  江  角  敏  和22番  牛  尾  博  美          23番  原  田  義  則24番  濵  松  三  男          25番  牛  尾     昭26番  中  村  建  二          27番  高  見  庄  平28番  美  浦  美  樹        ────────────────────────── 欠席議員(0名)        ────────────────────────── 地方自治法第121条により説明のため出席した者市長      宇 津 徹 男          副市長     大 谷 克 雄教育委員長   梅 津 益 美          教育長     山 田 洋 夫監査委員    水 野 文 雄          金城自治区長  岡 本 利 道旭自治区長   岩 倉 初 喜          弥栄自治区長  三 浦 義 和三隅自治区長  中 島 良 二          総務部長    牛 尾 祐 治企画財政部長  近 重 哲 夫          健康福祉部長  渡 部 恵 子市民環境部長  小 澤 孝 子          産業経済部長  冨 田 晋 司建設部長    勝 田 秀 幸          会計管理者   田 野 正 幸教育部長    今 田   泰          消防長     平 野 一 茂水道部長    佐々木   章          金城支所長   吉 永 靖 司旭支所長    岩 谷 欣 吾          弥栄支所長   山 根   貢三隅支所長   三 浦 博 美          総務部次長   三 浦 直 生企画財政部次長 塙   邦 彦          健康福祉部次長 山 本   博市民環境部次長 川 崎 功 二          産業経済部次長 中 村 俊 二建設部次長   平 中 雅 孝          教育部次長   石 本 一 夫消防本部消防次長加 戸   護          総合調整室長  湯 浅   淳人事課長    植 田 和 広          財政課長    宮 崎 良 一        ────────────────────────── 事務局職員出席者事務局長    山 崎   浩          次長      江 木   弘議事係長    外 浦 和 夫          主任主事    勝 田   奨        ────────────────────────── 議事日程(第5号)第1 個人一般質問発言順序発 言 議 員質   問   事   項119番 川 神 裕 司1. 財政健全化への挑戦と住民への情報公開について  (1) 市民に対する予算に関する情報公開の推進について  (2) 税収確保のための浜田市サポーターについて  (3) 今後の施設維持に関するランニングコストの予想とその抑制について 2. 教育先進市の実現と積極的な教育投資について  (1) 教育振興計画の市民への周知について  (2) 全国における教育レベルの認識について  (3) 今後の教育投資に対する決意について  (4) 教育現場の危機管理に対する外部意見の反映について22番 布 施 賢 司1. 魅力再発見、学ぶ観光や現地見学会について  (1) 天然記念物 石見畳ケ浦の魅力の発信について  (2) 学ぶ現地見学会について33番 岡 本 正 友1. 教育行政について  (1) 平成23年度島根県学力調査の結果について  (2) 効果が期待できる施策について45番 佐々木 豊 治1. 子どもの健全育成に向けての取組について  (1) 校庭の芝生化について  (2) 5歳児健診の取組について 2. 災害に強いまちづくりについて  (1) 被災者支援システムの取組について  (2) 学校施設の安全確保の取組について 3. 三隅図書館建設について        ────────────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程(第5号)のとおり        ──────────────────────────            会       議            午前10時0分 開議 ○議長(牛尾博美) おはようございます。 ただいま出席議員は27名で定足数に達しております。これより本日の会議を開きます。            ~~~~~~~~~~~~~~~
    ○議長(牛尾博美) 日程第1、個人一般質問であります。 発言の順序はあらかじめ定められておりますので、順次発言を許可します。19番川神裕司議員。            〔19番 川神裕司議員 質問席〕 ◆19番(川神裕司) 皆さんおはようございます。 最終日のトップバッター、19番川神裕司でございます。 今回3日間一般質問が終わっております。いろんな提言やさまざまなことが出ております。私も少しでも市政の一助になればと思って、そういったつもりで質問をさせていただきますんでよろしくお願いいたします。 まず1点目、財政健全への挑戦と住民への情報公開についてであります。 1、市民に対する予算に関する情報公開の推進について。 厳しい財政状況の中では、貴重な財源がどのような施策に活用されているかは市民の関心の的であります。特に、施策の意義と予算決定の経緯に関する説明責任は不可欠です。予算決定の経緯に関しては議会の責任であると考えますが、施策の意義に関しては予算提案を行った行政の守備範囲と考えます。 先般、京丹後市に行政視察に出かけましたが、京丹後市の説明責任、情報公開に対する行政運営の姿勢に大きな感銘を受けました。具体的には「わかりやすい今年の予算」をカラー刷りで住民配布するなど、住民との距離感を縮める努力をしておりますが、当市の今後の説明責任、情報公開に関する方針を伺います。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 予算に関する情報公開につきましては、各年度の当初予算を広報「はまだ」と市のホームページで情報提供をいたしております。 広報「はまだ」では紙面の都合上、全体概要についてのみ掲載をいたしておりますが、ホームページでは議会の予算審査に用いております当初予算説明資料を掲載することで、事業内容に踏み込んで情報提供を行っているところでございます。これとは別に説明責任、情報公開という面から主要施策等の実績報告書、中期財政計画健全化判断比率資料、財務書類4表を情報提供しておりまして、毎年内容の充実を図るとともに、よりわかりやすくなるように努めておるところでございます。 議員からお話のありました京丹後市の「わかりやすい今年の予算」を拝見をしましたが、主な取り組みを初めとしまして総合振興計画との関連、グラフ等を駆使しての編成概要の説明と50ページに及ぶ写真を随所に配置したカラー刷りの労作であります。確かに市民の皆さんにわかりやすい内容となっておりまして、全戸配布という形で情報公開するということは、市政に関する説明責任という意味では大変意義深いと思っております。 今後とも、市民の皆さんにわかりやすいという視点で、可能な限り改善をして公開をしていきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 行政情報やビジョンについて、住民と共有を進めて情報公開と説明責任を果たすことっていうのは、住民と行政の間の信頼関係をより強固にするためには、極めて重要なことだと思っております。 京丹後市のように各戸配布っていうのは大体まれなケースでありまして、大都市では経費がかかり過ぎるということでなかなか全国踏み切っておりません。例えば全国的に2万人前後のまちが、こういったことを取り組んでいるのが多いんですけども、いつも住みやすさトップレベルに出てくるニセコ町、北海道の、これが「もっと知りたい今年の仕事」、そういう形で全戸配布もしております。ただ京丹後のように同じように5万9,000のまち、住民に対してどの程度まで情報提供をするかということを予算を使ってやっておる、これは一つの行政の姿勢だと思っております。 この住民向けの予算説明書というのが注目された背景というのが当然あるんですけども、これは地方分権とか財政危機、こういった地方自治を取り巻く大きな要素が背景にあると考えております。すべての注文にこたえる、あれもこれもからあれかこれかという選択を迫られている時代だと思っておるんですが、市長が頻繁に言いますスクラップ・アンド・ビルドで住民の貴重な税収をどこに突っ込むのかと、これを住民に説明するためにはわかりやすい予算を住民に提供することは重要だと思っております。あえて浜田市もある程度の経費をかけて、このような取り組みをもう少し踏み込んで考えてみるつもりはないか、これについて再度ご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 今予算につきましては、広報「はまだ」で先ほど答弁しましたように、紙面の都合で全部を載せるっていうことではありませんが、ただ今回も決算の資料等はできるだけわかりやすいようなグラフを使ったり、図示をしたりということで、今工夫もしております。広報の中でどの程度そういった部分が踏み込めるかっていうのは、ちょっとなかなか検討しなけりゃあなりませんけれども、できるだけ改善をしまして、市民の皆さんにわかりやすい形での公開をさせていただこうと思っておりますので、ご理解いただければと思います。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 引き続きそういった取り組みをお願いしたいとこであります。 2点目、税収確保のための浜田市サポーターの増進についてであります。 現在、自主財源である税収が減少しつつあり、その確保は喫緊の課題と認識をしております。その減少しつつある税収の補てんのためにもふるさと納税は有効な制度と考えますが、現在の実績に関してお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 浜田市ふるさと寄附の実績につきましては、平成20年度が25件で524万8,862円、平成21年度は113件で1,055万8,000円、平成22年度は48件で432万8,504円、平成23年度は8月末現在で23件594万5,000円となっております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) それでは、県下8市の昨年度のふるさと納税の実績はどうかお答えください。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 平成22年度の実績でございますが、松江市が587万8,394円、出雲市が2,033万8,301円、益田市が411万8,000円、大田市が136万5,000円、安来市が482万円、江津市が232万6,000円、雲南市が628万5,000円というような状況になっています。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 浜田市はまだ優秀なほうだと今の数字を聞いて思いますけども、出雲市が突出してます。この出雲市が実績金額が多いのはどのような理由なのか、これについて執行部は分析をされておりますか。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 出雲市の場合は、多分最初から寄附者の方1万円以上に特産品等を配付をしておられる関係もあるかもしれませんけども、その辺ちょっと状況としては詳しい分析をしておりませんが、浜田市も21年度は1,000万円を超えるふるさと寄附がございましたので、もう少しそういった部分については研究する必要があるんじゃないかなとは思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) それでは、全国的にもふるさと納税の寄附の金額が多い、そういったところを調べておるのか、もし調べておられたらその理由について分析をされているかどうかお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) このふるさと寄附の金額のランクにつきましては、ちょっと資料を今持っておりませんのですが、特産品等でランクがいいというようなところをちょっとホームページで見てみたんですけれども、兵庫県の加美町、それから愛媛県の宇和島市、奈良県の吉野町、山口県の長門市というようなところが、これは特産品等で人気があるところだとホームページで見ました。それから、ちょっと古い私の記憶ですけれども、始まった当初は、最初一番トップは大阪市じゃあなかったかと思っております。それから、山口県の萩市あるいは周南市、それから光市、山口県のほうが当初3,000万円近いふるさと納税があったように記憶をしておりまして、その辺が多分特産品との関係もあるんかもしれませんけども、多額に納税をされたと記憶をしております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 引き続き分析も続けていただきたいと思います。 続きまして、平成23年6月30日に公布された、現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法などの一部を改正する法律により、個人住民税の寄附金税制が拡充されました。これを契機に市としても、寄附金特典等の積極的な寄附金増加戦略を展開する必要があると考えますが、市長のご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) ふるさと寄附金をいただいた方へのお礼としまして、今年度から特産品進呈の基準額を、10万円以上から3万円以上ということで拡充をいたしたところでございます。その区分といたしましては、3万円以上から5万円未満が特産品3,000円分、5万円以上10万円未満が5,000円分、10万円以上30万円未満が1万円分、30万円以上50万円未満が2万円分、50万円以上は3万円分となっております。 議員ご指摘のように、ふるさと寄附を増加するための取り組みの一つとしましては、この特産品を魅力的なものにする必要があると考えておりまして、特産品カタログによる選択制にする等、来年度に向けて特典を充実をしたいと考えております。 また、今年6月の地方税法の改正に伴いまして、今年1月以降の寄附金は個人住民税寄附金控除額の適用下限額が5,000円から2,000円に引き下げられますので、特産品の充実とあわせました、本市出身者を初めより多くの方に寄附による応援をいただけるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) やはり全国からホームページ等々でどこへ寄附をするのかというときにはその市のPR、その中でも特産品というのは大きな目玉になると思っております。浜田市もそういう取り組みを最近拡充をしたんだったら、更に続けていろんな工夫を凝らしていく必要があろうと思っております。 その中で、特典と同じぐらい関心が高い寄附金控除額、幾ら寄附したら控除額は幾らか算定して寄附者に説明しているのか、どの程度のその金額が説明できているのかお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) この寄附金工事の具体的な部分につきましては、担当の税務課等にお尋ねくださいというような形でパンフレットを記載をしておりまして、この辺はちょっと反省点でございますので、通常、収入がこのぐらいで、例えばこのぐらいの金額を寄附されたら控除額がこうなりますよというようなちょっと具体例を中に入れて、そういった部分の説明が少し足らなかったと感じておりますので、そういった部分については少し充実させなきゃいけないと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 今の話を総合的に聞いておりますと、今から浜田市も特典も含めて納税しやすいような体制づくりに努力をするということだろうと思います。 それで、浜田市のふるさと納税に多くの方々から関心を持ってもらうためには、特産品が一つの切り口だと申し上げました。その特産品の充実を徹底的に図って納税リピーターを増やす、そういった戦略をとることによって、仮に寄附金が増加すると特産品に係る経費が増えるということになるんですが、そういうふうな経費がかかっても地元の特産品の売上向上につながって、地元の産業に貢献できるのではないかと、そういうふるさと納税と地元農産品の売上向上、こういったことをリンクさせる戦略というのも進める必要があると思いますが、産業経済部長いかがですか。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 特産品の魅力というのは、浜田は本当に海と山が近接している特殊な地形条件の中でいろんな特産品がございます。その特産品の数も非常に多うございまして、やはり徹底的に特産品はどこにどういったものがあるのか、実は一般の市民の方、我々自身もまだまだ知らないものがたくさんございまして、それを今我々も発掘をして、しっかりとしたデータにしなきゃいけないなというふうな認識でおります。そういったものの情報がきちっと整備できれば、これは企画財政部のほうとまた情報を密にいたしまして、そういった取り組みについても検討していきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 隠れた逸品というのが地方にありまして、そういったことに関してやはりPR力を持ってるところはいいんですけども、そうではないいいものが地域にはたくさん点在をするということで、そういったことも拾い上げてあげる一つの機会にしてほしいと思っております。 それと、ふるさと寄附金で特典がある自治体をネット検索をしますと、今日現在は知りませんけど、私が見た限りでは全国一覧が出てまいります。その中で島根県は出雲市しか上がってまいりません。現在浜田市がそういった拡充政策をとっておるんだったら、いち早くこういうとこに上がるためのアクセスに対する努力もする必要があると思いますが、いかがですか。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 確かにご指摘のとおりでございまして、これふるさと納税に関係するホームページ、ふたくすというそういったのがありますが、浜田市のところを開いてみますと、どういうところの事業に寄附をお願いするかというのは出てますが、特産品というのが特典の部分が出ておりませんので、これは早急にそういった取り組みをしなきゃいけないと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 次へ移ります。 現在、浜田市を応援していただく制度としてはまだ特別市民制度が稼働しております。不特定多数の方々に対して市のPR戦略も重要ですが、この制度の活用による浜田市の情報発信戦略は大きな可能性を秘めていると考えます。 そこで前述のふるさと納税制度とはまだ特別市民制度のリンクを図り、市のPR効果とともに外貨獲得の推進に役立てる考えはないか、ご所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) はまだ特別市民制度は、全国本市出身者や本市に縁のある方に入会をいただいておりまして、8月末現在で143名が会員になっていただいております。この会員の方へは年3回にわたって広報紙や各種イベント情報など担当部署から送付をいたしており、これにあわせてふるさと寄附制度のチラシを同封し、積極的にPRに努めているところでございます。 今後は魅力的な特産品メニューを設け、ふるさと寄附の拡充を図りたいと考えております。今後ともはまだ特別市民制度を有効に活用し、更なる情報発信に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) この問題に関しては、最近も議会で質問をした議員もおります。 そこでちょっと再度確認をしますけども、会員数のピーク時と現在の差、そして制度の存在意義に関して改めてお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) はまだ特別市民制度につきましては、当初これは平成10年から始まったものでございますが、当初の会員が716名ということで、1期が3年ですので今第5期ということで、会員数今143名ということですので、昨年12月の議会の布施議員さんのふるさと寄附のときの質問で、市長が答弁をそのときにもしておりますが、強制的といいますか、無理にそういった市民制度の部分にはしないで、自らやっていただける方をお願いをして、情報誌等いろんな形でかかわりを持っていきたいんだという話をというか、お答えをさせていただいておりますが、そういった取り組みで現在来ているところでございます。 ○議長(牛尾博美) 市長。 ◎市長(宇津徹男) このはまだ特別市民の制度は、実は私が平成8年4月に前の浜田市長に就任しました。そのときに感じましたのは、浜田の出身の同窓会ですか、浜高とか水産高校とかそういうところを卒業された人、そしてまた旧21連隊がありまして、この中国管内では少年兵として浜田連隊に来られて、いまだにこの浜田連隊で鍛えられたこと、そのことがそれぞれ山口にあっても、また広島にあっても非常に役に立っておるということ。 そしてまた何回も申し上げましたが、浜田はお殿様がおられた約280年でありますが、最初は古田公が断絶いたしました1650年から1838年まで、この会津屋八右衛門のときまでの周防守、これは岡崎を出身にした徳川家康直参旗本のお殿様、そしてまたその後会津屋八右衛門の事件で移封をされて、その後上州の館林からおいでになった右近将監、この二つの殿様がおられます。これらはそれぞれ周防守はその後奥州の棚倉、そして最後は川越のほうへ幕末移られたわけでありますが、浜田会というのをつくっておられる。 そしてまた、これも何度も申しましたが、幕末、大村益次郎によりましてこの浜田城は火の海になるということを避けるためにも、結局無血開城をいたしました。右近将監の家老たち3,000人がこの出雲まで船で行って、そして出雲街道を通って津山の郊外にあります「たづた」、鶴田と書きますが、ここへ実は移っております。これらが美作浜田会というのをつくっておられる、そういう関係でありまして、ちょうど市長に就任しました直後、美作浜田会の方々とお会いする機会があって、もう本当に皆さん方はひいおじいさんの関係です、明治の自分たちの4代前、5代前の先祖のことをいまだに忘れられず、浜田へ墓参りに来たり、そして昭和58年のときには浜田のほうへ災害の見舞いに来たりそういうことをして、とにかく望郷の念が厚い。 これらを何とか、当時浜田の人口は4万8,500でありましたが、この方々も実は浜田市民ではないかと、そういうことを申し上げたところであります。したがって、準浜田市民になっていただきたいということを、恐れ多くも家老の末裔の方々に、美作浜田会の役員に申し上げましたら、自分たちは今の浜田市民と同じような愛着を持っておるんだと、準浜田市民、2分の1浜田市民というとらえ方は市長として考え直してもらいたいということでありまして、名誉市民とかいろいろありますが、結局特別市民にという名前で名称にしたいと、そのようなことで申し送りをしたところであります。 当初は3年間の予定で、平成10年から始めて700人近くの会員が集まりました。そして、それは一応役割は終わったということで、2期目は募集をしないという気持ちでありましたが、その後地域振興券等で、日本一の交付市になったというようなことで全国から注目されまして、この浜田の特別市民制度はおもしろいということで自分たちも入れるのかと、そういうような問い合わせがあったところであります。 そういうことで、浜田のゆかりのお殿様の関係とか浜田連隊の関係は、今実際にはずっと最初から今日まで入っておられるのは50人に満たないと思っておりますが、そのほかいろいろ入っておられまして、最終的には2期目以降は余り募集をかけないと、自然に入るままにしようという私の方針できておるところであります。 現在この数が100人足らずということで、少ないか多いかという点はありますが、いろんなことで効果があったとそう思っているところでありまして、この制度について、また議会の皆さん方ともずっとこれまで、予算の関係とかいろいろなことについてはご報告を申し上げておるところでありますが、今後これをどうするかということ、また最近目まぐるしく変わってきまして、2010年を超えますとこれがどういう形になればいいのか、そういうことで私自身も迷っておるところでありまして、またいろんなご意見がありましたら教えていただきたいと、そのように思っておるところであります。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 当初は七百数名いらっしゃったのが今143名、市長が募集しない方針、これは市長の方針でいいんですけども、700人余りの方が一たんは制度に加入をしてそれなりに浜田を注目をしていただいたと、私はもったいないなと思っております。それ以上に増やす必要はないかもしれませんが、毎年その方々に継続してきちんと入っていただく、こういうことができないとだめなんじゃないかなと、今せっかくいろいろ外部に向けての情報発信をするいいチャンネルになってますから、観光行政もそうですけども、いろんなお金を使う前にこういった制度を使って、その方々が浜田のサポーターとして全国各地で活躍する、PRをするという、私は非常に費用対効果が高いと、そういうことで再度今まで加入していた方々のフォローはすべきだと思いますが、再度ご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) はまだ特別市民制度については、先ほど市長からの答弁がございましたので、少し検討課題とさせていただきたいと思います。 ただ、ふるさと寄附を1万円以上された方は自動的にこのはまだ特別市民制度のほうへ入っていただいておりまして、寄附金額の今23年度まで2,600万円程度ですが、そのうちの1,760万円程度はもう特別市民制度へ入っている方の寄附というようなことで、ほぼそういう大きな金額の割合を占めておりますので、ふるさと寄附をしっかり進める中ではまだ特別市民制度、その会員にそのまま自動的にできるだけなっていただくためには、ふるさと寄附制度をしっかりPRして進めていくことがそれにつながるんだろうと思っておりますので、そういったことも含めて少し検討させていただければと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 私もちょっとその件を本当は聞いてみようと思いましたけども、寄附者全員をはまだ特別市民制度に加入をさせる、もしくははまだ特別市民制度の会費をふるさと納税にするという、そういったような相互の乗り入れの発想を持つ必要があるということをお伺いしようと思いましたが、今部長がそのようなことをおっしゃりましたので、是非柔軟な対応で取り組みをしていただきたいと思います。 続きまして、今後の施設維持に関するランニングコストの予想とその抑制についてお伺いします。 1点目、現在存在する公共施設の維持費はもちろんのこと、今後建設の2件の図書館、学校施設などを含めたランニングコストが財政的に大きな負担になるのではと不安を感じている市民が多数存在します。現在の施設維持に関するコストはどのような状況になっているのかお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 公共施設の維持管理費につきましては、当初予算比較で平成22年度が約16億9,000万円、平成23年度が約16億7,000万円となっておりまして、ほぼ横ばいの状況にございます。内訳としましては、平成23年度当初予算ど市職員以外の人件費が約1億7,000万円、物件費が約12億2,000万円、維持修繕費が約1億円、補助費が約1億3,000万円、普通建設費が約5,000万円となっておりまして、物件費には約3億6,000万円の指定管理料も含んでいるところでございます。 予算編成におきましては、施設維持管理費は一般経費に区分をされておりまして、シーリングの範囲内で部内での調整を経て要求されるため、施設数の増減や大規模な改修といった特殊要因がない限り、年度間での大幅な増減はないものと考えております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 状況はあらかたわかりました。 少しお伺いしてみたいと思います。 まず1点目に、公共施設のランニングコストで大きな金額を投資している施設、2施設、3施設、それを選んでその人件費及びそれ以外の経費について少し説明をお願いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) これは個々の施設になりますと、例えばこども美術館あるいは石央文化ホール等ということになると思いますが、通常の大きな管理費でいいますと、相対的には公園の管理費等もいっぱいありますのでかかりますし、それから公民館のそういった費用も公民館は多数ございますので、そういった管理費も大きなウエートを占めていると思っておりますが、ただこれ、私も担当部局でないとなかなかその中の部分については、金額をっていうのは難しいんですが、今回教育文化振興事業財団の決算書等が9月議会で資料として配付をいたしておりますので、その中で石央文化ホールあるいはこども美術館等の決算資料についてはご覧いただきたいと思いますけれども、こども美術館あるいは石央文化ホールも人件費でいいますと、それぞれが二千数百万円程度を占めていたんではないかと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) またそれはこちらのほうで見ていきたいと思います。 先ほど答弁で、市職員以外の人件費というような答弁がありましたが、本来企業会計にしてもそうですけども、施設管理担当職員の人件費、これも本当はある意味のコストとして計上していくべきだと、そういう考え方が必要だと思うんですが、それについてご所見がありますでしょうか。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 嘱託、臨時職員等の人件費については、先ほど約1億7,000万円と申し上げました。職員がそれぞれの施設、どの程度の部分でかかわってその人件費がどの程度になるんかというのは、個々の施設によっていろいろの形が出てくるだろうと、議員さんご指摘のとおりだろうとは思いますが、なかなかこれ複雑な部分もございまして、計算するのはちょっとかかるんじゃないか、時間的にもそういった資料等も作成しなきゃなりませんので、そういった部分を本来はそういった形でコストを出さなきゃいけませんので、そういった部分の今後の課題は残っていると思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) それでは同じように、先ほどの答弁で物件費に3億6,000万円の指定管理料が含まれております。逆に、利用料や使用料はどの程度でしょうか。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) これ、それぞれの個々の施設によりまして、利用料の場合は指定管理者に入ることになりますけども、使用料等につきましては個々の施設によって違ってくるだろうと思います。 先ほど大きなところでいいますと、例えばこども美術館はいわゆる事業収入、自主事業をやってそれの収入等、そういった事業展開をする部分が多いと思いますので、貸館的なそういった使用料についてはたしか20万円程度ぐらいではなかったと思いますけれども、事業やその館の運営の仕方によって随分その金額的なものは違ってくると思いますので、すいません、その個々の部分についての収入については担当部局のほうでないとわからん部分がありますので、申しわけございませんがよろしくお願いします。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) それでは2点目です。 今後建設が決定をしている施設に関して、ランニングコストはどう予測しているのかお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 新規案件につきましては、通常は中期財政計画の主要事業や財政運営上の課題を協議するサマーレビューの場で、施設担当課が財政協議を行うことで維持管理費の水準あるいは体制についてすり合わせを行い、影響額を中期財政計画に反映させることになります。 議員ご指摘の図書館や統合小学校につきましても、設計の詳細が固まる中で維持管理費の試算、財政協議と進んでまいります。ちなみに、現時点で中央図書館につきましては、職員人件費を含めて年間約1億円程度の維持管理費を試算をいたしております。今後の協議でこの金額については精査を行っていきたいと思っております。 既存施設につきましても、大規模な修繕等で維持管理費の大幅な変更を要する場合などでは、同じくサマーレビューの場で協議を行い、可否についても判断をしていくことになります。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) それではちょっとお伺いしますけども、中央図書館の維持費が年間約1億円と、この厳しい財政難で毎年1億円というのは本当に貴重な税金を投下をしていくということで、よほどこれは覚悟を決めて運営をしていかなきゃいけないと思っております。 その中で、同じく図書館で三隅に関する図書館、こちらのほうもある程度計画も固まっておったり、場所選定も大幅に進んでおると思うんですが、この三隅の新しい図書館のランニングコストはどの程度予測されているのかお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 三隅支所長。 ◎三隅支所長(三浦博美) 三隅図書館のランニングコストの場合でございますけども、まだ新しい館長さん等が決まっていないということで、話を詰めているわけではございませんけれども、現段階で申し上げますと嘱託職員を4名配置するとした場合、年間約1,442万円程度を考えております。このうちには電気料等が300万円程度含まれておりますので、それは太陽光発電等の関係で、そこの部分は随分軽減できると試算をいたしております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) やはり建物は建てて終わりではなくて、こういったずっとずっとランニングコストがかかる、むしろこのランニングコストのほうが注意すべきだと思っております。 三隅で1,400万円、確定じゃないでしょうけどもこの金額、それから先ほど中央図書館で約1億円と、1億2,000万円弱のランニングコストがかかるというような計算になるわけですけども、これに減価償却を入れるとどの程度になると推計されますか。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) これはまだ建物の詳細設計等ができておりませんので、減価償却そのものはまだ計算できておりませんが、通常公共こういった施設をする場合、そういった起債等で資本投下をして建てるということですので、なかなか減価償却というようなそういった考え方というのは、いわゆる公の部分の予算ではできないのが実情でございまして、ただ今後はそういった部分も含めた形でしっかり検討していく必要があろうかとは思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 建てかえや修繕、こういったとこを見越した減価償却という考え方をランニングコストに確実に反映をさせる、これは当たり前のことといえば当たり前のことなんですけども、行政ではそのような今までの手法があまりないといいますか、なかなか発想的にそういう発想がなかったと、しかしながら例えばこども美術館にしてもずっとあのままではなくて、塗りかえもあれば、例えば修繕もあれば、さまざまな施設を建てると必ず修繕費が発生してまいります。それをそういう形で積み上げていかないとたちまちこれも大変なことになると、表向きのランニングコスト、維持費だけで計算をしていって財政計画を立てますと、そのようなときには大変なことになりますから、やはり減価償却を入れるという考え方で今から行政の財政運営をしていくべきなんだろうなということを改めて思ってますし、今部長もそのようなお話をされましたんで、今後その考え方が反映されるように我々も見守りたいと思います。 ただやはり職員や担当の方のコスト意識、ただで後は閉鎖すればいいんだじゃなくて、コストもかかる、それから金利もかかる、そういったコスト意識を職員の方にきちんと持っていただきたいなと思ってます。 それで、昨日西村議員からも介護保険のお話がありました。新しく法律も改正されましたけども、今後さまざまな分野で福祉に関して大きなお金を必要としますし、市単独の財源も打っていく必要があるかもしれない、下手をすると高齢者の方々の負担の軽減のために市の持ち出しも起こるかもしれない、つまり高齢化社会が進むということは社会保障をより強固にする必要があると、そこにはお金がかかってきます。 そういったことや、私昨年質問させていただきました簡易水道を上水道に統合、これによって減価償却が発生して、そのときの答弁では約5割程度の値上げも考えられるんではないかという一つの予測が出ました。これも住民に大きな打撃になります。これを何とか抑えるためにはやはり持ち出しが要ると、そうなってくるとこのような福祉や水道やそういったライフライン、この維持のために大きな今からお金が要る、更には合併算定がえで二十数億円のお金がなくなるということになると、この今先ほど1億円ぐらいかかりますねという、この1億円が貴重な財源になってくるということになりまして、やはりできるだけランニングコストを抑えて、それを福祉や教育に回すという発想は今から必ず必要になると思いますが、ご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 議員さんご指摘のとおりでございまして、特に合併市町村におきましては、いわゆる通常の公共施設は過剰になっているという、数が非常に多くなっているという部分がございますので、そういった既存施設についてはできるだけ必要数、必要な部分について大規模修繕を図りながら維持しながらも、持つことのできない施設については廃止をしていかざるを得ない部分があろうと思いますし、新たに施設をやる場合は、これはもう選択と集中という視点がもう欠かせないものだろうと思います。 全体的なそうした経費を見ながら、ランニングコストがきっちり出るような形で中期財政計画も見ていかなきゃならないだろうと思ってますし、12月には33年度分、どこまで出せるかという部分もありますが、そういった見通しを立てながら中期財政計画も立てていきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) もう一点お伺いします。 今後は電子化により一元管理された資産台帳や施設別、事業別財務諸表をもとに、アセットマネジメントの手法を持って公共施設の取得や更新計画を検討することが、健全財政実現のために不可欠と考えますが、市長のご所見をお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 本年度整備をいたしております財産管理システムにおいて資産台帳の電子化が実現すれば、そうしたデータを活用し、損傷が出てから対処する対症療法型管理から損傷を未然に防ぐ予防保全型管理に考え方を転換し、また施設の更新の平準化を図るという点でも、アセットマネジメント的な視点での取り組みに一歩近づくものと考えております。 一方で、アセットマネジメントの導入には、議員ご指摘のとおり施設ごとの財務諸表の作成、統一基準で一元的に施設管理できる部署の創設、現場での施設点検の人員確保など整理すべき課題も多数ございます。そうした点から、実際の地方自治体現場では東京都など大規模な自治体で導入が進んでいるものの、小規模自治体ではなかなか進んでいないのが実情でございます。 いずれにしましても、限られた予算の中で有効に施設を管理運営していくことが求められておりまして、当面は施設の長寿命化といった部分ではアセットマネジメント的な発想を取り入れる一方で、施設の統合、廃止といった部分では行政評価といった手法を組み合わせながら対応していくことになろうかと考えております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 小規模自治体でも導入しているところがあると伺っております。いずれにしても、このアセットマネジメント的な発想は、今答弁もありましたけども、きちんと持って業務に取り入れていく必要が当然あろうと思ってます。 この項目の質問の最後に聞きたいんですが、ランニングコストの抑制をどうするのかということを先ほどからも言っております。当面のランニングコストの抑制策に対して、今後どのあたりからこういったことを手をつけていくか、抑制策を考えて具体的に実行していこうとするか、再度そのあたりを聞いておきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) このアセットマネジメント手法につきましては、これからどの自治体でもそういった部分での手法が求められているとこでございます。例えば、橋梁の長寿命化というのは50年で建てかえるものを維持補修費、ある程度先行的に補修をして100年もたせたほうがトータルのコストでは安くつくと、そういったような部分等も中に入りますし、あるいは公共施設につきましては先ほどありましたように、統合、廃止といったことをきちっと進めていく必要があろうと思いますが、今現在行政評価ということで公共施設が約280幾つありますけれども、昨年度32の産業関係の施設のそういった外部委員の方が入りました行政評価を行っておりますし、今後その残りの施設についても行政評価を行って、そういう統合、廃止というふうな形のものをつくっていかなきゃならんと思っております。そうした部分の中でコストの削減については、長期的な視野を持ちながら考えていかなければならない問題だろうと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) では、次の質問に入ります。 教育先進市の実現と積極的な教育投資についてお伺いします。 1点目、教育振興計画の市民への周知についてであります。 今被災地では、民主党政府の頼りないリーダーシップをよそ目に、復興に向け確かな一歩を踏み出しております。その原動力になっているのは子どもたちの笑顔です。間違いなく地域の未来の運命を握っているのは子どもたちなのです。大人はいかに子どもたちの教育環境を整備できるかということを真剣に考える必要があると思います。 定住化対策の柱の一つでもある教育の充実のために、浜田市教育振興計画を常に見直し、到達目標をできる限り数値化することが望ましいと考えます。そして、保護者を含め多くの市民がこの目標を共有する必要がありますが、目指す子ども将来像を市民にどう浸透させていくのか、ご所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 教育振興計画では、浜田の子どもたちをどう育てていくかを市民みんなで考え、実践していくための共通認識を持つため目指す子ども像を設定して、その実現に向かって家庭、学校、地域、行政がそれぞれ果たすべき役割と、それらが融合、協働、連携していくことの必要性を図で示しながら盛り込みました。あわせまして事業の目標設定におきましては、できる限り数値化を図りました。 この計画を市民へ周知し、浸透を図ることは大変重要なことであります。計画の概要版を作成して、これまで小・中学校、幼稚園を通じてすべての保護者に配付をするとともに、学校支援地域本部事業など地域の取り組みで重要な役割を果たしている公民館にも配付するなど、周知を図っております。また、あわせてホームページにも掲載をいたしました。 しかしながら、周知、浸透のためにはこれまでの取り組みだけではまだまだ十分ではないと認識をしておりますので、機会をとらえまして教育委員会の思いを伝えるよう努めてまいりたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) このはまだっ子プランなんですけども、うちの近所の周りでも恐らくよくわかってない人だらけだと思うんです。保護者や関係者やそういうところには配って、こういった子どもを目指しますというふうな話があっても、大事なのは一般市民だと思ってます。そのあたりが今の教育委員会のやり方では、少し足りないんじゃないかということも思っております。 実際には、多くの場面で地域と現場の協働というお話がありますが、これはまさしく教育行政と市民の協働だと思うんです。そうなると情報は共有しなくてはならないと、わかりやすいものを合い言葉のように地域の中で皆さんに浸透させていって、こんな子どもをつくろうと、そういったことが進んでいかなきゃいけないと思うんですけども、それが現在見えていない。やはり本当に地域で支えていただいている、子どもたちを、そういった大人たちにどうこのプランを、子どもの将来像を伝えていくのかっていうのは、これは極めて大事な問題だと思っております。 先般、本年度のPTAの全国大会が広島で行われました。そちらのほうに出かけて、分科会に尾道に行ったときに、映画監督の大林監督が講演をされました。その中で、自分が育った尾道でいろんなことをお年寄りや地域の人間から教わって、本当にいろんなことをその尾道で吸収したと、自分が最近思うのは、子どもたちへいろんなことを伝えていこうと言いながら、伝えていくのはほとんど文明だというふうなお話をされてます。文明とは単に情報なんだと、まちはこんなまちで、ここにこういうものがあってこういうことがあって、そうではなくて我々はやっぱり子どもたちに伝えていかないのは文化だと、文化というのはまちの物語だと言われてます。単に今ある情報を子どもたちに伝えるんではなくて、いろんな成り立ち、そのかげに隠れた昔の経緯を思い、こういったものを子どもたちに伝えていくのが教育なんだ、これが文化の伝承なんだと言われております。 そういった意味では、本当に地域の人間と子どもたちを結ぶこの一つの計画、もっと浸透する必要があると思いますが、再度ご所見をお伺いします。
    ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 先ほど申し上げましたようにこのはまだっ子プラン、学校、家庭、地域、行政、その役割分担を明確にして、一緒になってからこれへ取り組もうということで計画しております。そういう意味からもいたしまして、今川神議員がご指摘されましたように、これまで4月からこれ実行しているわけですが、おっしゃるとおり広報、周知、不足しておったと反省をしております。 これまでは、さっきおっしゃいましたように幼稚園と小学校あるいは公民館などに、その概要版とかあるいは計画書を送るというだけ、あるいはホームページもあったんですが、それでは徹底できない、してないと私も反省をしております。 これからは、そういう概要版の大型のポスターをわかりやすくつくって人の出入りするところへ掲示をさせてもらったり、あるいはもちろんケーブルテレビという有効な手段もございます。そこでケーブルテレビを利用させていただいたり、あるいは事業所とかそういうものにも出向きまして、この概要版の説明をしてからこのプランの浸透を図っていきたいと思います。 そして、あらゆる機会に教育委員会、いろんな会合、会議もございますので、その際にはこのプランのことについて一言でも二言でも申し添えて、この啓発、普及といいますか、浸透を図っていきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 2点目です。 全国における教育レベルの認識についてであります。 先般、浜田市の小・中学校の全国学力レベルが示され、小学校の数値の低さが今後どう解消するのかが課題として指摘をされました。確かに、子どもたちの評価は学力のみだけでなく、その他多くの要素を含めた人間力にあると認識をしております。そうした学力向上や島根県が推奨しているふるまい向上に対する取り組み、学校環境の整備、地域を挙げた応援体制等の総合的な取り組みが教育レベルとして評価をされますが、当市のレベルはどうなのか。 先日、全国1,947自治体の教育レベルとして評価のランキングが示された教育スコアなるものを目にしました。何と浜田市は1,334位という残念な数値でした。この数字に対して教育委員長の所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育委員長。 ◎教育委員長(梅津益美) お答えいたします。 浜田市が目指しております教育は、はまだっ子プランの基本理念にお示ししましたように、人とつながる喜び、学ぶことの楽しさを通して社会の中で自立して生きる子どもの育成、いわゆる先ほど議員さんご指摘のような人間力の向上であると思います。そのためには、学力向上はもちろんのことでございますが、学校環境の整備あるいは地域を挙げた総合的な支援が浜田市の教育レベルアップに欠かせないものと考えております。 こうした観点から議員さんご指摘の教育スコアにつきましては、昨年6月に発刊されたある雑誌に掲載されたものだと思いますけど、4項目にわたってそのことが書いてありました。まず1項目ですが、住民のうち大学、大学院卒業者が占める割合がどのぐらいか、2番目、平均所得はどのぐらいか、3番目、家計支出に占める教育費の比率、4番目、ピアノとかスイミングなど各種教室の単位面積当たり件数の四つを組み合わせて指数化したもので、地域住民がどれだけ教育にお金をかけているのか、地域住民がどんなレベルの教育を受けてきたかを示す総合的指標であると明記してありました。 確かに、この雑誌に掲載されております教育スコアは、家庭や地域の教育力と深いかかわりがないとは言えませんが、大学卒業者の割合、住民の、教育費支出額が浜田市よりも低い自治体でも順位が上の自治体もありますので、その指標や順位をもってすべて各自治体の教育レベルあるいは地域住民の教育熱心度の評価基準となるということは、今後学校の学力向上に向けての検討課題の一つとして受けとめてさせていただきたいなあと思っております。 いずれにしましても、学力向上あるいは人間力向上に向けての背景の要因を多角的、総合的な視点から分析してみることの重要性をご指摘いただいたことにありますので、非常に心から感謝しております。今後の参考資料とさせていただきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 私もこの教育スコアなるもので浜田市の教育のレベルや個々の優劣をつけるものではない、こういったことに関しては今議会でも教育の、学力の問題がありましたが、なぜ学力が必要なのか、例えば高くなきゃいけないのか、いろんな議論に通じるとこでありますけども、ちなみに大学、大学院修業比率というのは9.2%なんです、浜田市。これは就業者、それから就業者平均所得というのは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査2008年と国勢調査をもとに日本統計センターが推計をしております。それによって303万6,000円。それから教育費支出比率額は総務省統計調査の2008年版、家計支出全体に占める教育支出率に就業者平均支出を掛けたもの、こういったものと先ほど言ったような項目を組み合わせてスコアを出しております。そういったことで、就業者の給与体系が低いと当然低くなる、それから大学の進学率が低いと当然低くなる、これは当たり前のことでありまして、それが地域の教育レベルにイコールというのは危険な考えだと私も思っております。 ただ、あえてこれを提示をして所見を求めたのは、実際には経済格差が今教育格差を生んでいるという厳しい実態があります。厳しい雇用、解雇によって子どもを学校に行かせられなくなったとか塾もだめだったと、それから教育に投資ができなくなったということは実際に起こっていることなんです。つまり、悲しいかな経済情勢がやはり教育の部分まで浸透してきている、格差を生じさせている、そういったことでさまざまな要素を常に教育委員会としては指標として見ていっていただきたい、そのように人間力として表に見える学力やそれとかその人間のモチベーションとか、そういうことだけじゃなくて、いろんな意味での周囲を取り巻く教育環境、それがいろいろ変化したり、それによって例えばどこに住みたいか、やはり教育スコアが高いとこに住みたいと思います。 そういった意味で、教育委員会はもう少し幅広い視点を持って教育の環境整備に常に当たっていただきたいと、そういう意味でこれをあえてお示しをしました。教育委員長、再度それに対してご所見があればお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 教育委員長。 ◎教育委員長(梅津益美) 全く私も同感であります。やっぱりこういうふうな資料を本当に多角的に見て分析をして、そしてどこが浜田市の学力向上に向けてかかわる要因かということを突きとめていくという姿勢は、教育委員会ではなけねばいけないということは痛切に感じております。 私、20年前ですが、アメリカのテキサス州に学校の視察に行ってまいりました。そのときにちょっと私も思い出して資料を見たんですけど、やっぱりテキサス州なんかでどの学校も見ましたところが、一番私たち日本人が感動したというよりかびっくりしましたのはとにかく教員の数、それから教員以外のその学校を支えていく支援をする方、給食なんかの準備をする、あるいは学校の校舎なんかも掃除をする人というようなんがありまして、例えば一つの学校で申しますと596人の生徒がおる中で教職員はもう40人近くおるんです。それで、事務職員も8人おって、その他の職員となって何かといいますと、清掃関係とか給食関係も10人です。 それを見て、私たち日本人が行ってびっくりしたんですけど、非常に充実しているなあということと、それから家庭にやっぱり問題があって、非常に難しいようなご家庭の子どもさんがたくさんあるベッカーという学校ですけど、それでも生徒はすごく授業をきちっと受けとるんですけど、たまげましたけど、これは600人前後おる中で先生が52人もおられるんです。そして事務職員さんは3人、それからその他の職員となっておりまして8名、それから助手プラス5名というふうな、それはアメリカのことでございますが、やはりそういう点で教育投資というのは非常に関係がないとは言えないと思いますが、今の現状の状況で学校の学力アップに向けて、教員の資質の向上を含めて研修をやる等も重要な一つのことじゃあないかなと受けとめております。ありがとうございました。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 次へ行きます。 過去貴重な財源が人件費へ回り、学校改築など教育基盤整備の遅れにもつながってきたと指摘をしてまいりました。また現在、かなぎライディングパークやサン・ビレッジ浜田の存続が危ぶまれており、以前から提案をしておりますこれらの貴重な体験型施設を教育施設と位置付け、総合的な教育戦略、そういう戦略的な活用をしていくことも風前のともしびと化しています。これらの施設を改めて教育施設と位置付けて、教育費を投入するという考えはあるのではないでしょうか。 いずれにしても、子どもたちの総合的教育環境整備のために、教育投資を惜しまないという決意が必要ではないかと思いますが、ご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 公共施設のあり方につきましては、まずは行財政改革の中で整理する方向でございますが、議員からご提案のございました施設につきましては、更に運営主体である第三セクターとの兼ね合いもございまして、問題はより複雑であろうと思っております。 昨年度から公共施設の管理運営についての行政評価に取り組んでおりまして、その中でかなぎライディングパークにつきましては外部委員を含めた評価で廃止となっております。またサン・ビレッジ浜田につきましても、今後評価の対象として議論をしていく必要があります。 次に、議員ご提案の教育施設としての位置付けにつきましては、単なる現状の生涯学習の場といったことではなく、学校教育との連携といった意味での積極的な活用であると考えますので、その必要性につきましては教育委員会とともに、従来の費用対効果の検討とあわせ議論が必要だろうと思っております。 なお、これとは別に教育施設全般につきましては、将来の浜田市を担う子どもたちが活用する意味からも教育投資を惜しむといったような考えはございませんので、ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) サン・ビレッジとかそのあたり、ライディングパークの施設を教育施設として位置付けをするというのはちょっと乱暴かもしれませんけども、観光施設やそれ以外だったら例えば赤字運営だと、しかしながら教育の場として教育投資を行うんだったら、子どもたちに大きな有益な場になるんではないかと考えております。 ある高校生が言ってましたけども、浜田は本当にいいと、冬はスキーできるし夏は泳ぎに行けると、それからちょっとそばに馬も乗れると、更には自分もスケートをやってるからスケートもできるんだと、そういったような浜田の強み、そういったことを何とか残せないか、そこに教育投資なるものが発生しないかということをあえてお伺いをしました。 ここで1点お伺いしますけども、子どもたちの教育投資っていうのは未来に対する投資だと思っております。ちょっと前の資料ですけども、国の考える教育の基準財政需要額、大体11%ぐらいとして見ておるそうですが、浜田市の場合はどのような状況になっているかをお知らせください。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 基準財政需要額の教育費に対する投資ですが、先ほど11%ということでございますが、多分包括算定のほうの交付税の算入もございますので、8.2%ぐらいだろうと思ってまして、浜田市は8.9%ということでそれよりは上回っている状況にございます。 確かにここ数年は、教育費につきましては非常に低い部分がございましたが、最近、昨年あたりは学校建設が当然入ってきてますので、そういった部分では教育費は占める割合も高くなっておりますし、今後も小学校等いろいろ建設もありますので、教育費についてはその占める割合は高くなっていくものと思ってます。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 8.2に対して8.9ということで、私はもしかすると少し標準より低いんかなと思いましたけども頑張っていると、こういったようなところにもきちんとお金をかけているんだということの情報をわかりやすく伝えるのが、一番最初へ戻りますけどもわかりやすい予算の配分だと思ってます。 そういったところで今やっている、指摘をされていろいろ厳しいとこもありますけども、逆に頑張っている、そういったことも住民にお知らせするためには、このわかりやすい予算を各戸配布をするということは、私は極めて重要なことだと思っておる次第であります。 それでは、最後の質問に入ります。 教育現場の危機管理に対する外部意見の反映についてであります。 熱中症、プール管理、校内暴力など学校には多くの危機が存在し、その危機管理は極めて重要です。学校間の温度差をなくし、精度の高い危機管理を実現するのは教育委員の責務と考えます。しかしながら、委員会のみでの判断が厳しい場合もあり、文部科学省が推進する学校と地域の協働のスタイルとしてのコミュニティスクールの指定を増やし、教員、委員会の価値観のみで危機管理の学校運営を行わず、地域の意見を導入することも重要な政策として考えますが、ご所見をお伺いをします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 学校の危機管理に対しましては、例えば子どもたちの登下校時の安全確保あるいはプールの監視、熱中症対策のためのグリーンカーテンづくりなど、校内の危険箇所の修繕などにおいて既に保護者の皆さんや地域のご協力をいただいております。教育委員会といたしましては、地域の方からいろいろなご意見をお寄せいただいて、一緒に学校の危機管理を考えていくことが重要であると認識をしております。 議員ご指摘のコミュニティスクールは、浜田市では指定をしておりませんが、学校評議員の設置や学校評価制度を導入しておりますので、現時点ではこうしたシステムを活用して保護者や地域住民の意見を的確に把握して、危機管理等の学校運営に生かしてまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) コミュニティスクールをしていないその理由をお知らせください。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 先ほども申し上げましたように、保護者、地域によって学校を支えております。大きな意見をちょうだいするというのは、それを学校に反映するのは非常に大切なことであります。 それで、このコミュニティスクールには学校運営協議会を設置することに、これは法律で決められています。この学校運営協議会はどういう役割があるかといいますと、校長がつくる学校運営の基本方針の承認あるいは学校運営、これは予算も含むとなっていますが、これに対する意見を教育委員会あるいは校長に述べられること、そして教職員の任用に関しても、懲罰は別としてそういう任用に関しても意見を述べるという権限が与えられておりますし、責任もあるということであります。したがって、学校運営の基盤である教育課程や教職員の配置について、保護者や地域住民が責任と権限を持って意見を述べる制度が保障されるということで、学校と地域が一緒になるということで、これは平成16年ごろから実施されています。 これを今どのような指定をされているかということを見てみましたら、京都市が110校とか、島根県でも出雲市が先進的に全市をいち早く導入しました。それから、全国で京都とかあるいは岡山、東京では世田谷とか三鷹とか、いわゆるそういう都市部を中心に普及されております。中国管内では都市部の広島市ではどうかと思ってみましたら、尾道市の小学校1校だけ指定されるということです。 そういうことで私考えるのに、このコミュニティスクールは大変いいことなんですが、そういう都市部において住民の学校を支える人の顔がわからないと、あるいは住民の意見を吸い上げると、地域の協力を得ると、さっきも言いましたように、責任と権限があるとともにそういうことの一体感の醸成ということで、都市部を中心にしてやられているんじゃないかと思います。 浜田市におきましては、以前からこの地域の声を吸い上げるということで、学校支援本部事業あるいは公民館との連携あるいはその危険防止には地域の方の見守り隊とか、いろんな形で協力してもらいまして、意見具申は学校評議会でちょうだいをしているというところであります。こういう状況の浜田と都市部の違いがあるとは思うんですが、議員ご指摘のそういう責任と権限を持って学校の中で協力をしていただくということは、強い味方となってもらえるので大変いいことだと思う、そういうことを視野に入れて考える必要があると考えております。 今、しかし学校が先ほど、この議会でもありましたように、学力向上を初め非常に多忙化しております。そういうことで、その一番今肝心なのはそういう多忙化の喫緊の課題を解消してから、子どもと先生が向き合う時間をつくるのが一番大切だろうと思います。この制度が入ることによってそれが解消できるかもわかりませんし、一方事務が煩瑣になったりというようなこともあります。そういうことで全国都市教育長会が今年6月ありました。私も参加させてもらいまして、この件についていろいろ情報交換をしてきましたが、その地区の教育長によっていろいろな考えがあるというところであります。 そういうことで、大変貴重なご提言でよくわかるわけですが、いましばらく時間をいただいて、先進事例とかそういうものを含めて検討していきたいと思います。例えば、数年前に学校選択制とか学校2学期制もかなり言われまして導入したところもあるんですが、今はそれをもとに戻すという機運も出ております。そういうこともありますので、そういうことも含めてもうちょっと勉強させてもらってやっていきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 川神議員。 ◆19番(川神裕司) 無理やり導入しろと言っておるわけではありませんで、文科省が推進をしている、それについて検討はどうかということを聞いております。 私はもう教育行政は自治事務になっております。地方自治体の責任、教育委員会や学校現場のその思いやその誇りや、そういったような信念を持ってやっていくことが大事なことであって、やれって言われたからやるんじゃなくて自分たちの方針をきちんと示すこと、これが子どもたちのためになると思います。 そういうことを言いまして質問を終わります。 ○議長(牛尾博美) この際、暫時休憩します。なお、再開は11時25分とします。            午前11時12分 休憩            午前11時23分 再開 ○議長(牛尾博美) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて個人一般質問を行います。2番布施賢司議員。            〔2番 布施賢司議員 質問席〕 ◆2番(布施賢司) 2番議席議員の布施です。 今日は、私は大きな項目一つに絞って質問していきたいと思っております。執行部の皆さん、ご答弁よろしくお願いいたします。 過去、私の一般質問で人や物、資金が回る比率が高く、地域活性化の効果が大きい観光振興について、あらゆる視点から検証やご提案をしてきました。特に、平成22年6月から始まった高速道無料化の社会実験を契機に、食、温泉、石見神楽、ツーリズム等の更なる魅力づくりが必要であることも力説してきました。山の向こうに思いをめぐらすのではなく、足元の宝に感謝して地元にあるものを再発見し活用する取り組み(観光資源の棚卸し)やホスピタリティー(もてなしの心)をもってすれば、今以上に観光客誘致につながることもご提案してきました。 今まで高速道無料化の社会実験が導入され、観光業では追い風が吹きましたが、だれもが予想しなかった東日本大震災が起き、復旧、復興支援の資金のため、現政権がマニフェストを修正して高速道無料化の社会実験を中止したことにより、観光業では地方に大きく影響を及ぼしております。震災後しばらくは祭事の中止、行楽地へ行くことすら自粛ムードが漂ったことはご存じのとおりです。影響を受けた浜田道は数年前の交通量に逆戻りし、一般道がかえって混雑しています。石見地方最大の集客施設アクアスの物販、食事施設も前年よりかなり落ち込んでいて、昨日の新聞ではございますが、入り込み客数が前年より3割減になったという報道もありました。それにあわせて客単価も下がっているとお聞きしました。これから秋の行楽シーズンを迎えますが、非常に心配でございます。 そういった沈滞ムードが漂う中、ただ景気回復や国の施策を待っているわけにはいきません。県では今年度より全県下を対象に、神々の国しまね古事記編さん1300年の大型観光キャンペーンが始まっています。観光地でもない浜田市に今以上に日本全国から来てもらうためには、石見神楽だけではなく新しい仕掛けづくりが是非とも必要です。アイデアは苦しんでいる人のみに与える特典だと言った人がいます。 そこで私は、国の天然記念物にも指定されている石見畳ケ浦を是非もクローズアップして観光の起爆剤にしたいと思い、検証と問題点の指摘、誘客のためのアイデアを提案してまいります。知っていることが学ぶことを妨げているとよく言われます。やはり自分で学ぶことが大事でございます。そういった観点から大きな項目として魅力再発見、学ぶ観光や現地見学会について質問いたします。 小さいときから何十回と訪れている畳ケ浦、知っているようで実は知らないことばかり、トンネルの先に1600年前のタイムカプセルがあります。この8月15日に地層や化石などについて、畳ケ浦研究会長の桑田龍三先生の楽しみながら学べる現地見学会があり、帰省客や市民の方20名弱と、大会で地域の魅力畳ケ浦をアナウンスして発表するからと江津の石見智翠館高校放送部の部員の方も参加しておられました。私も知らない魅力は現地に行って自ら学習することで見つけることができるし、問題点も見つけやすいと思い、先輩議員と参加しました。また、連合自治会のメンバーと平成27年度完成予定の浜田第二ダム本体建設工事の現地見学会にも行き、多くのことを学びました。 そこで質問してまいります。 天然記念物石見畳ケ浦の魅力の発信について。 天然の地学博物館と言われる美しい景観で知られ、地学的にも貴重な畳ケ浦、世界遺産の石見銀山遺跡に引けをとらない場所だと私は思います。このノジュール群という、畳ケ浦にあるわけですけども、これは世界に類を見ない非常に貴重なものでございます。多くの来訪者でにぎわうしまね海洋館アクアスや石見海浜公園があるのになぜ人が来ないのか、呼ぶことができないのか、それは魅力のPR不足に尽きると思います。 まず、高速道で休憩するときにはどこにも大きな観光案内看板が設置してあり、必ずそこの見どころを見ます。目的地は決まっていても、途中で現地へ案内する工夫した観光サインが多ければ多いほど寄ってみたくなります。余りにも圏域の看板は右倣えのものが多く、好奇心を誘う看板がありません。観光サインの重要性を前々から言っておりますが、なぜできないのかしないのか、所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 石見畳ケ浦でございますけれども、昭和7年に国の天然記念物となりまして、この浜田にとっても、それから島根県にとっても非常に貴重な財産ということで、そのPRは非常に重要だと認識しているところでございますが、一般的に観光案内サインについてでございますけれども、高速道路浜田道の金城パーキングエリアでありますとか寒曳山のパーキングエリアで、今ご案内のその圏域の観光案内看板というものが設置をされておりまして、その中で石見畳ケ浦の表示等もございますが、そういった中で観光のPRというものが一つ情報としてはあるんじゃないかと思っておりますが、中身についてはいろんな評価があろうかと思います。 平成22年9月に県のほうが策定いたしました、島根の観光案内サインガイドラインというのがございまして、この中でさまざまな今観光サイン、看板の課題が取り上げられているという状況でございまして、観光客の方々にとってわかりやすい観光案内サインの整備を進めていくということでガイドラインが示されておりますので、我々もそれに基づいて今後検討していく必要があると考えているところでございます。 具体的には、観光案内サインというのはまだ十分に整理ができていないという状況ではありますけれども、今年浜田市といたしましては、緊急雇用創出事業というものを活用いたしまして、臨時職員を2名雇用する中で今市内の観光案内の看板であるとかサイン、そういったものの設置状況について、その場所だとか規模だとかその内容とかについてデータ調査を行いまして、ちょっと整理をするという取り組みを今進めているところでございます。 こういった調査結果をまず基礎状況をきちっと踏まえて、今後のご指摘のありました石見畳ケ浦を含めました市内の観光地を、観光客の方に魅力を感じていただけるように誘導していただけるような対策を図っていくことが重要じゃないかなと考えております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) ご答弁いただきましたけども、今先ほどの島根観光案内サインガイドライン、これは私も知っておりますけども、観光客にとってわかりやすい観光案内サインと、こういう答弁がございましたけども、観光客にとってわかりやすいじゃなくて、地元の人にとってもわかりやすいサインじゃなけりゃあ意味がございません。これが欠けております。 部長も物販のことをよくご存じだと思いますけども、やはり観光客にとってわかりやすい、地元にとってわかりやすい、瞬間に通り過ぎるわけです。それでどう魅力を訴えるかというのが非常に、アイキャッチャーという一つの写真を入れたりアニメを入れたりして興味を引く看板もございます。しかしながらそれを補足するキャッチコピー、これが非常に大事になります、個性あるキャッチコピー。 私もいろいろ行政視察で、各観光地にいろいろ行政視察へ行きました。やはりお客さんを呼び込むところはそういった工夫がなされております。購買心理の8段階、皆さんご存じかもわかりませんが、注目、興味、連想、欲望、比較検討、信頼、行動、満足と、こういう購買心理は8段階あります。看板はまさしく注目、興味、連想なんですよ。これが大事でございます。是非とも検討していただきたいと思っております。 それでは、2番目の質問に参ります。 インターネットの口コミ情報として、ガイドさんが必要と書き込みがあったので紹介します。 日曜日に訪れると案内所は閉まっていました。有料かどうかわかりませんが、平日はガイドさんが案内してくれるのでしょうか。駐車料金100円を箱の中に入れます。浜田の観光案内所でパンフレットを見て興味を持ったのですが、海に至る通路には畳ケ浦の由来や見どころが開設されていて興味深く、海遊びのグループとも何組かすれ違いました。ガイドさんがいなくてもわかったものは、貝の化石からしみ出して固まったというノジュールという岩、傾いた地層の馬の背、工事中のめがね橋で、化石がいろいろと見られるものを期待して行ったのですが、目ぼしい目印もなく、探してもわからず、だれか教えてくれる方がいたらもっと楽しめたのではないかと思いました。 この口コミは多くの問題点を指摘しておりますが、どう思われるか所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 今現在、石見畳ケ浦の観光ガイドでございますが、こちらにつきましてはまず浜田市の観光ボランティアガイドの皆様のご協力によりまして、畳ケ浦の出入り口付近に設置してございます案内所を、期間としては3月から6月、それから9月から11月の期間に、日曜日と祝日の朝の9時から夕方16時半まで開設をするということで、観光ガイドを実施をしていただいているということでございます。 議員さんご指摘のとおり、定期ガイドの期間以外の平日のガイドにつきましては、こちらは事前の予約があれば対応させていただくというところでございまして、このほか千畳敷に至るまでの通路でありますとか、出入り口付近に設置してある写真つきの案内パネルでのガイドで補完をさせていただいているというところでございます。 先ほど申しましたボランティアガイドの皆様のご協力での定期ガイドでございますけども、実績といたしましては、平成22年度におきましては日曜祝日の対応として205回、予約のあったものが22回ということで合計227回、案内の人数でいたしますと1,032人の実績をいただいているというところでございます。 今議員さんがおっしゃった観光客の方のインターネット上の口コミにありましたお言葉につきましては、さまざまな意見を呈しているというものだとは思いますので、今後当部の担当課のほうにおいても、入り込み客等の動向も研究しながら、観光客の皆様が関心を持っていただけるような工夫を引き続き検討していきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 今ご答弁いただきましてわかりましたけども、そこで2点ほど質問させてくださいませ。 観光ボランティアガイドさんは現在何人おられるんでしょうか。そして、先ほど言われました案内所があるということなんですが、私も何度か行くんですけれども、案内所が案内になってないんです。これは閉まっているときが今説明を受けましたけど多いんです。その閉まっている理由が、今日は休みます、この看板一つです。駐車料金100円。これでは案内所が案内になっておりません。これを是非とも指導していただきたいと思うんですが、どう思われるか所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) ボランティアガイドの方々の正確な人数につきましては、ちょっと今手元にございません。また後ほど調べてお伝えしたいと思いますけれども、この期間につきましては、先ほど申しましたように期間を日曜祝日ということで、朝の9時から16時半、あくまでもこれはボランティアでやっていただいてるものでございますので、これは本当に地域の方々のご協力があってできているものでございますので、そういったことで、この期間で精一杯やっていただいているんではないかなと考えておりまして、そのガイドのいろんな工夫でありますとかそういったことにつきましては、今議員さんのご意見にもありましたことも踏まえまして、また観光協会でありますとか、それからボランティアガイドの皆様とも話し合う機会も設けて、その中でいろいろ今後のことについても話し合いをしていくことが必要ではないかなと思っております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 私は閉まっているからどうのこうのじゃない、閉まっているときこそ案内をすべきだということで、いろんなツールがあると思うんですよ。閉まっているときには時間帯は何曜日、祝日、日曜日を案内しますとか、ただ今日はお休みするという項目じゃなくてそういったものを案内するとか、立派なこの石見畳ケ浦のパンフレットもあります。せっかく来られてわからない方には、先ほどインターネットの口コミ情報がありました。こういうパンフレットを風や雨がしのげるようなふたつきの箱もちゃんと今ありますので、こういったものを、観光ボランティアがおられなくてもそういったものを手にとって、せっかく来ていただいた人に対して案内ができるようにしてくださいという意味合いで言っておりますので、そこの辺をよろしくお願いしたいと思います。 そしてもう一つ、7、8月の一番観光客が多い時期、その周辺の入り込み客数が多い時期になぜ案内しないのか、これは私が一番不思議に思います。是非ともいいPRの場と思うんです。ただ多過ぎるからできないとかという意味合いじゃないと思うんですが、そこの辺のことをもし知っておられましたらお聞きしたいんと、もう一つは工事中のめがね橋、これ去年の8月に書かれた口コミ情報なんですよ。昨日行ってみました。まだめがね橋、土台に工事中みたいな感じでパイプがかけてあります。いつまでやっておられる工事なんかなと思ってずっと不思議でなりません。そのことについてご所見があればお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) すいません。先ほどご質問いただきましたボランティアガイドの皆様の実働の会員数のほうは20名ということでございますので、まずご答弁申し上げたいと思います。 それから期間、この夏場のガイドが、一応夏場につきましては開設していないということでございますけど、これにつきましてはいろんな諸事情があろうと思いますが、いろんな気候の関係でありますとか、なかなかそこら辺はご負担になるということもあろうかと思いますので、そういったことが関係しているんではないかなと理解をして考えているところでございます。 それから、工事中のめがね橋の表示につきましては、こちらにつきましては状況等をもう少し私のほうも把握をさせていただきまして、対応につきましてはまた検討させていただきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 一人の満足を与えないとたくさんの満足を与えることができませんので、細部にわたってしっかりやっていただきたいと思っております。 それでは、3番目につきまして質問します。 平成22年2月27日に石見畳ケ浦賽の河原洞窟内で落石があり、応急措置として現在も仮設迂回通路が設営されておりますが、通行には支障がありません。しかし、観光客を迎えるには余りにもお粗末で、トンネル内の蛍光灯が何灯か切れており、汚く蜘蛛の巣が張っていて、化石や地層を案内する看板は、外からの汚れはわかるにしろ、内からの汚れが目立っています。いかに清掃していないかがわかります。1年前、半年前、8月15日勉強会に行ったときと変わっておりません。だれがどう管理し清掃をしているのか、所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 畳ケ浦の千畳敷に通じるトンネルでございますけれども、この中の蛍光灯、それから観光案内パネルがございますが、こちらの管理清掃等についての担当課につきましては、当部の観光振興課となってございます。それから、国指定の天然記念物の保存という観点から、文化庁との調整が必要な場合が多うございまして、そういった場合には教育委員会の文化振興課とも協議をさせていただいて、全体的な管理をさせていただいているというところでございます。 これまで管理をしている担当の課におきまして、不定期ではございますけれども、毎月の巡回等によりまして注意を払ってまいりましたが、巡回の頻度でありますとか、それからボランティアガイドの皆さんとの情報の連絡調整等が行き届かなかったというような点もあるかと思いますので、今後は巡回の回数であるとか、そういったことにつきましてもう一度精査をして、検討させていただいて、観光客の皆様に喜んでいただけるような管理のあり方について心がけていきたいと考えているところでございます。 それから、清掃につきましては、これは観光ボランティアガイドの皆様が日曜、祝日などの定期ガイドの際に清掃活動も行っていただいているところでございまして、そういった状況の中で浜田市を代表する景勝地を守っていただいているという状況でございます。さらに、地質学上の現地教材でも非常に重要なところでございますので、こういった協力体制の中で清掃をしていただいているということでございます。 今後のことにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、より観光客の皆さんに喜んでいただけるような管理のあり方等につきまして、また観光協会とも話し合いを行いまして、美しい景観を市民の方、それから観光客の皆さんにご覧いただけるような検討をしていきたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) ご答弁いただきましてありがとうございました。 早速、私もどうなっておるかなと質問書を出したときに行きましたら、きれいにしてありました。ふだんからこうしてあれば言うことはないんですが、心がけていただきたいと思うんですけども、その中でトンネル、朝から晩までこれはトンネルですから昼間でも暗いわけなんですが、年中蛍光灯がついております。これは365日多分ついていると思うんですが、省エネの観点からいいますとやはり今はやりのLED照明、これにすると電気代も大分助かるんじゃないかと思うんですが、そういった電気代の試算とかされているのか、そしてまたLEDにする検討をされたことがあるのか、そこの辺の所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 電灯の今の蛍光灯ですけれども、この電気代のほうは今維持管理費として、当部の観光振興課所管で予算計上をさせていただいておりますが、そのLEDとの比較論につきましては、観光振興課のほうでも今議論をしているところでございまして、まず点灯は24時間ついてございます。 実際にLEDの電球と普通の蛍光灯のもち方も蛍光灯につきましては1年半程度、それからLEDにつきましては5年程度もつということなんですけれど、電気代とすればLEDのほうが蛍光灯よりは半分程度になるんじゃないかなというふうな計算をしております。ただ、イニシャルコストでありますとか、それから機材の入れかえだとかそういった費用が、現時点ではやはりLEDのほうがなかなかコストがかかるということもありますので、一概にすべてLEDにするから安くなるかというと、そうではないというところも実はありまして、もう少し議論を重ねてどうするべきかというのも、今度我々やボランティアガイドの皆さんが行く頻度等のまた調整にもなろうかと思いますので、そういった観点も含めて検討をしていきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 是非とも検討していただきたいと思っております。 それでは、次の質問に移ります。 トンネルを抜けて海へ出ると、強烈な潮風と磯の香りがして日差しが降り注ぎます。執行部の皆さんご存じだったでしょうか。実はここ、環境省が選んだかおり風景百選に県内から唯一選ばれたところであります。残念なことにそれを紹介する看板すらありません。なぜ大きくPRしないのか、できないのか所見を伺います。 ○議長(牛尾博美) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小澤孝子) 石見畳ケ浦は、平成13年10月に環境省において石見畳ケ浦いその香りとしてかおり風景百選に認定されております。認定当時は、広報「はまだ」への掲載や観光協会との連携による観光パンフレットの掲載を初め、各種イベントでの紹介などさまざまな機会をとらえてPRに努めてまいりましたけれども、議員ご指摘のとおり看板設置には至っていないとこでございます。 PRにつきましては、引き続き観光パンフレットへの掲載を行うとともに、今後観光案内看板を設置する際にはかおり風景百選に認定されていることを表示し、広くPRを行ってまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) この魅力というのは、畳ケ浦は本当いその香りがして非常にいい香りがいたします。皆さんも都会へ出て久しぶりにふるさとへ帰ると、自分のまちの香りというのがいろんな人の香りで感じ取られると思います。海があり、川があり、山があり、土があり、森林がある。そして田んぼがあり、畑がある。こういったいろんな香りはふるさとの香りを代表しております。香りというのは、最初は強烈でございますけども、あたかも5分も10分もおるとなれてしまい、薄らいできます。まさしく今言われたかおり百選が選ばれながら継続できない、PRができない、これに尽きると思うんですが、そこの辺の継続性について、観光看板だけじゃなくやはりアクアスとの連携、そしてふるさとの香りとの連携、そういったものを是非とも必要だと思っております。 浜田市独自のかおり風景十選か二十選をまた選んでいただいて、ふるさとの香りのいやしのスポットという感じで、また新たにクローズアップしていただきたいと思っておりますが、そこら辺についてのご所見がありましたらお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 市民環境部長。 ◎市民環境部長(小澤孝子) 議員ご指摘のとおり、こういったふるさとの香り、今回環境省がかおり風景百選、これに取り組みましたのは、以前は環境保全という立場では悪臭問題を測定等で解決するという手法でしたけれども、それに加えまして新たに地域の身近なよい香りに気づいてもらって、その香りと香りの源になる自然でありますとか風景、それも一体的に、先ほど議員が言われましたように将来に残していくと、守っていくというような取り組み、そうした豊かな香りを守るという取り組みがひいては悪臭の改善につながると、そういった趣旨でこのかおり風景百選に取り組まれたということでございます。 当初、私のほうも認定をされましてPRに努めましたけれども、私のほうだけの、環境保全上のPRということではなかなかPRが行き届かないということもありまして、観光協会とも連携をとりながら取り組んでまいりましたけども、先ほど議員がご指摘になりましたように、その地域の香りを含む魅力ということ、今回は畳ケ浦でしたけども、そういった魅力を観光サイドとも連携をとりながら守っていくということが大変必要じゃあないかなと思っております。 先ほど議員のご提案がありました浜田版のかおり風景十選でございますけども、そういったことで私たちが身近にあるそういった豊かな香りでありますとか、風景でありますとか自然環境、そういったものの再認識をしていただくと、そして将来に向けて守ってもらうという視点では大変に重要であると思っておりますので、観光サイドとも連携をとりながら検討してまいりたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 前向きな答弁をありがとうございました。是非とも取り組んでいただきたいと思います。 それでは、次の質問に移ります。 広い海岸が広がっています。珍しい隆起海床で広さが4.9ヘクタールもあるところから千畳敷と呼ばれていますが、全国には千畳敷と呼ばれる景勝地が10余りあります。海に面した呼び名は四、五カ所です。島根でも出雲神話で登場する、大田市静間町にある静之窟が千畳敷と呼ばれていますが、規模が断然違います。その千畳敷や貝の化石などが固まってできた岩、ノジュール、団塊といいますけども、貝の化石などが固まってできた化石、種類等を説明している看板がトンネル通路内にありますが、実際広い千畳敷で化石等を見つけるにはチラシや目印もありません。特に幸せを呼ぶ貝、ノムラナミガイの化石、ハッピーシェルといいますけども、3個見つければ幸せになりますのうたい文句は誘客をねらえ、女性にも受け、皆さんが大好きそうな化石ですが、その案内も場所も示すものもありません。浜田圏域の人も知らない人が多い、なぜでしょうか。 アクアスのシロイルカのバブルリング、今は休止中ですが、それとあわせて幸せつなぎ、きずなという意味合いでおもしろい企画になると思いますが、所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 畳ケ浦の千畳敷で見つけることができます貝の化石につきましては、今観光協会のほうが作成してますリーフレットでご紹介をしているところでございますが、約1,600万年前の海の浅瀬だったというころの世界をかいま見る貴重な存在であるということは、まだまだ市民の皆さんにも十分伝わっていないのかもしれないと思います。 それから、幸せを呼ぶ貝、ハッピーシェルでございますけれども、これにつきましては、金城町のお菓子屋さんで商品化されまして、おせんべいとして千畳苑等でも販売されているということもありまして、観光客にも非常に興味を持ってもらえる独創的なアイデアだなあと考えております。 今後担当課、それから観光協会、更に教育委員会の文化振興課等とも協議をいたしまして、次回のリーフレットの作成時の紹介記事のあり方でありますとか、アクアスとの連携のあり方の中で、今のご提言の内容につきまして、実現の可能性につきましては検討していく必要があるかなと考えております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 今化石の案内をしたわけなんですが、このハッピーシェル、幸せを呼ぶ貝なんですが、全国にそういった貝、代表的な貝が五つぐらいあるんです。言えば多分少しぐらいは知っておられると思いますが、ちょっと言いますけどもリュウキュウオオイガイ、ハート型の貝です。そして、幸の貝と読みましてコウカイ、これは大きければ大きいほど幸せを呼ぶということで重宝がられています。エッシュウバイガイ、幸せを倍にすると、そしてサクラガイ、これは大変見つけることが難しいです。ですから、見つけたら開運のお守りとか幸せを呼ぶ貝として重宝がられております。それでチョウチョウガイ、これはピンクで幸せを運ぶ貝という、これ五つがあるんですけども、化石でこのハッピーシェルというのはほとんどないんです。やはりそういったところをしっかりPRして、幸せつなぎでアクアスさんとのハッピーバブルリングとあわせて、是非とも観光の一つの企画の目玉にしていただきたいということと、そして先ほど言われました金城町のおせんべい、これは12枚入って315円なんですが、販売しとるところがすごく少ないです。千畳苑とゆうひパーク浜田、この2カ所なんです。ですから、やはり観光施設に置きましたら周辺の方が扱うとか、もっと言いますとそれに題してお土産のものを開発していくと、ここまで踏み込んでいかないと意味がございません。 石見畳ケ浦を代表するものはお菓子だけではございません。ワカメもございます。メカブもあります。売っております。しかし、知っている方は余りいません。そういったこともあわせて、是非ともお土産部分にも力を入れていただいて、あわせて今の企画を考えていただきたいと思っております。 それでは、次の質問に移ります。 検証や問題点を挙げましたが、畳ケ浦のよさは次の3点であります。他の場所にはないすばらしい場所で、全国的にも価値のある学ぶ観光場所であると。これは、学ぶ観光といいましても、楽しみながら学ぶ、これが大事でございますが、その中に1、2、3とありますが、足元に化石があります。そのままの状態で観察ができます。化石の種類が多い。大体30種類と言われておりますが、2番目、地震による地形の変化が見られ、よく理解ができます。日本海側では少ない。これは青森県だけぐらいだそうです。3番目、安全である。小学生でもお年寄りでも安心して見学ができる。足場があり安心である。楽に化石、地層を観察ができ、交通の便もよいところは他にないと言われております。 そこで、畳ケ浦が学校教育の一端として役立っていると思いますが、社会科見学等の実施校や団体が年間どのぐらい学びに来られておられるのか、そのよさを学校教育にどう生かしているのか所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 石見畳ケ浦につきましては、社会科学習、理科学習など現地見学をした学校は、平成22年度は小学校で16校でございます。中学校はありませんでした。ただ、昨年度行わなかった小学校の中には、隔年で行く学校があります。また、石見畳ケ浦研究会の桑田先生にお聞きしましたら、大田市など市外の学校からもかなり見学においでになっているとお聞きをしております。 地層や化石については、小学校6年生の理科、畳ケ浦は身近にある生きた教材と認識しております。そのほかの学年においてもふるさと教育の魅力的な資源でありますので、今後とも学校教育に活用してまいりたいと考えます。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 生きた、本当いい教材だと思います。現地に行かなければわからないことはたくさんあります。しかしながら学校で教える、教室の中で教えることも大事でございますけども、やはり現地に行って、先ほど言いましたようにいその香りをかぎながら、そして自分の五感に感じながら学ぶと、これは子どもさんも大事でございますけども、教員の方もやっぱし同じように学んでいただきたい。先ほど一番最初に言いましたけども、知っているが学ぶ心を妨げると言いましたけど、今行かなければわからないことがたくさんあります。これをしっかり学校教育に生かしていただきたいと、こう思っております。 また後で、この学ぶ教育につきましては最後的に部長に答弁を求めますけれども、またそのときにはいろんな観点から回答していただきたいと思っております。是非とも今あります、畳ケ浦のよさというのがありますので、これを是非とも訴えていただきたいと思います。 そこで問題になるのが、やはり年中通じて観光地をPRしなきゃいけません。しかし冬場、これは冬場というのは非常に観光地へ観光客も地元の人も来ません。しかしながら、畳ケ浦は海沿いですので、その被害に非常に遭います。 そこで私が思うのは、年中勉強ができるように、皆さんも行ってこられたことはあるかもわかりませんけども、駐車場もすごい少ないんです、駐車をとめるところが。とめるとこはありましても大分離れております。でも、その近くにかもめ荘という昔ちょっとやられた民宿の家があります。今は持ち主がおられないと聞いたんですけども、民間のところでございますけども、それを何とか利活用する、冬場雨が降ったときにそこでビデオとかDVDを見て、畳ケ浦のよさを訴える勉学ができるような施設にする、博物館とまでは言いませんけどもそういった施設に変えてみるとか、そういったものを利用してみるとかということも考えるべきだと思うんですが、教育委員会としてはそういうことをも考えながら、またしていただかにゃいけんと思うんですが、施設になりますと観光課の話になると思います。部長、そういうところについての所見がありましたらお伺いしたいと思うんですが、どうでしょうか。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 確かに今、トンネルの中に説明看板等をつけておりますけれども、冬場波が荒いときなんかはアクセスがなかなか難しかったりということもあろうかと思いますので、そういった場合に、要はどういったところへその説明の補完をしていくか、それから紹介をするための情報の補完をしていくかということのご視点だと思いますので、今ご提案のありましたかもめ荘さんの利用も含めて、情報のいわゆる補完をどうやってやっていくかということを検討していく中の一つとして、そういったこともアイデアの一つとして受けとめさせていただきたいなと思います。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) ありがとうございました。是非とも検討していただきたいと思います。 それでは、次の質問に移ります。 今あげた畳ケ浦のよさを踏まえ、これから私が考えたアイデアをご提案いたします。 今全国や島根県でも大変ブームになっていて、ツアーが組まれるほど人気があるパワースポット、所管委員会で視察した鹿児島県いちき串木野市でも山岳信仰の山、冠岳をパワースポットと定め、それにあわせてげんがつぎ御飯三大カツを誕生させました。今や観光の目玉となっているそうです。 パワースポットの種類はいろいろありますが、畳ケ浦のパワースポットのヒントは景勝から浮かび上がりました。それは高さ約25メートルの見事なれき岩、砂岩の海食崖や幾つもの断層が見られるところに落ちない岩、石が無数にあるということ、この落ちない絡みで考え、受験者合格祈願のパワースポットをつくろうとするものです。 海食崖にある落ちない岩、石はなぜ落ちないのか、たまに落ちますけども、それはノジュールと同じく、貝殻に含まれる炭酸カルシウムの働きでコンクリート状にして周辺を固めているためであります。人は願い事をするときは願かけを行いますが、岩は別の読み方でがんと読みます。そこで、落ちない岩や石を固めている同じ成分であるそのノジュールに腰をかける、すなわち願かけができます。 作法としては、これはいろいろやり方があるんですが、私の提案でございますので聞いてください。落ちない岩がある方向に2回礼をすると。自分がお願いするノジュールの頭をなでて腰をかける。そして願かけができます。作法としては今言いましたように腰をかけます。静かに3番目としては目を閉じて願かけをします。目をあけて立ち上がって頭をなでる。落ちない岩に1回礼を深々とすると。以上ですが、更に願いを成就させたい人はハッピーシェルを3個以上見つけると。帰りにお土産屋で金城のお菓子屋さんがつくっているハッピーシェルのおせんべいを買って、受験勉強中に思いをはせながら食べると。 これは笑われるかもしれませんが、独創的で、我なりに自分ではいいアイデアだと思うんですが、市内、県内、全国の高校、専門学校、大学の受験生や入社試験を受ける人、国家試験や資格試験を受ける人に、あらゆる人に是非とも石見畳ケ浦に落ちない岩に願かけに来てもらいたいと思います。受験競争が激しい韓国の人にも情報発信すれば、県西部にも多くの外国人観光客を呼ぶことができると大きな要因になるのではないでしょうか、この提案の所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 今布施議員さんにご提案いただきました願かけですか、このアイデアでございますけども、これにつきましては議員さんがおっしゃるとおり独創的で非常に興味深いご提案かなあと、アイデアかなあと思います。 一方で、先のご質問にもありましたとおり、この千畳敷につながる賽の河原の洞窟の中で昨年、平成22年2月ですが、落石がございました。これに関しまして、今仮設の道路をつけて落石に対する対応をさせていただく中で、やはりここは国の重要文化財ですので、将来に向けて長く保存をしていくというために、文化庁と今協議を重ねて、その補強に向けた工事対策について調査が今行われているという状況でございます。 それから、洞窟につながるトンネルの出入り口付近でも落石が非常に心配をされている箇所もございますので、我々といたしましてはまず大切な国の重要文化財を安全に皆さんに見ていただけるためにどうしたらいいかということを今検討している状況でございまして、そういった中で今後の誘客の取り組みを図る中で、そういった今願かけというようなお話もございましたが、これは文化財の観点も非常に重要な観点がございますので、文化振興課のほうと相談をさせていただいて実現の可能性があるのかということも検討させていただきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) アイデアはいろんなアイデアがあるんですけども、実現に向かっていくということ自体の行動が大事だと思います。私のアイデアを採用してくださいという意味じゃないんですが、そういう視点に立つということが大事だと思いますので、是非ともお願いしたいと思います。 先ほど来観光のPR不足と言っておりますけども、やはり私は観光も前タッチしたとこはありますけども、外にだけ訴えるんじゃなくて、私は浜田に年間を通じてきている学生や団体の方がたくさんおられると思います。過去、先輩議員が口を酸っぱいほど言われました。なぜ来とる人に浜田のよさをPRしないのか、やはり来とるからわかるだろうという意味合いがあると思います。でもそうじゃございません。浜田へ来る人というのは年間何千人とおられます。その方々に浜田のよさというものをいろんな機会で歓迎の意味を、おもてなしの心になりますが、そういった機会でやはり駅についたら歓迎ののぼりがあるとか、それから、市民の皆さんが観光案内人になるようにという口を酸っぱく言っておりますけども、そういったことがまだまだ浜田市民には足りないと思っております。やはり浜田に来ていただいとる方に、それこそおもてなしの心を持って案内するべきだと思っております。 先輩議員が過去いろいろこのことについて言っておられますけども、なかなか実現に至っておりません。そこの辺をどう思われるか、所見がありましたらお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) 観光客の方々に対するおもてなしの心につきましては、まずひとえに我々行政の職員がまず第一義的におもてなしの心を持ってなきゃいけないと思っております。これはもう観光協会等、関係する組織ともそういった共通認識を持った上で物事を考えていく必要があろうかと思います。そういった共通認識に我々がきちっと立つことができれば、いろんな発想、いろんなアイデアなんかも、おもてなしという言葉をベースにした中で生まれてくるものだと思います。 今やっている石見神楽の取り組みにつきましても、おもてなしの心を持ってすればもっともっといいものになっていくだろうと思いますし、畳ケ浦の件につきましてももっともっといいものになっていくだろうと思います。議員さんのいろんなご意見を踏まえまして、我々も浜田全体で観光をどうやっておもてなしの心でうまく整備をしていくのかということを、更に掘り下げていきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) お願いします。 それでは、大きい項目2番目の質問に移ります。 学ぶ現地見学会についてでございます。 各地でゲリラ豪雨や大雨が近年にはない数で発生しており、被害をもたらしております。浜田市も昭和58年、63年の梅雨前線豪雨により大きな浸水被害が発生しました。抜本的な治水対策が必要なため、浜田川総合開発事業として第二浜田ダムを建設し、あわせて上流の浜田ダム再開発を行い、浜田市中心部及び浜田川沿いの地域の治水、利水を対象としております。平成21年度より本体工事着手しており、平成27年度完成を目指しています。 ダムができてからは見ることができない、今でしか見られない本体建設工事の様子、働く人をこの目で見て学ばせていただきました。完成すれば多くの人たちが訪れることはわかりますが、今この時期に是非とも多くの人たちに、特に小・中・高校生に現地見学会に行ってもらいたい。 そこで質問いたします。 第二浜田ダムは重力式コンクリートダムで完成すると堤高97.8メートル、県内では5番目の高さになります。河内町、三階町にできようとしているダムでございます。工事責任者に確認したところ、他県のダムづくり工事の期間訪れられた小・中学校に比べて浜田市の見学は比較的に少ない、もっと興味を持ってくださいと言われました。ダムに関するいろんなことを学べることができますが、そういったことを皆さん現地見学で見に来ていただきたいということがございました。 展望台からコンクリートが運ばれていく様子は見ごたえがあります。今まで小・中学校での浜田第二ダムの見学会や団体などどのぐらいあったのか、また学習の必要性としてこれから見学会をされる計画があるのか、所見をお伺いいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 小・中学校におきまして浜田第二ダムの見学会を実施されました学校は、平成22年度に1校、23年度は現在のところありません。しかし、計画をお聞きいたしますと、市建設業協会の主催で小学生の現場見学会が計画されているとお聞きをしております。参考までに、学校以外で見学された団体は、平成22年度は19、23年度は今のところ10団体とお伺いをしております。 学校では、自然災害を防ぐ役割、治水、発電など社会科、理科、エネルギー学習とのかかわりがあります。身近なところで大規模なダム工事の現場を見学できることは、学習面はもちろんのこと、貴重な体験の一つとなり得ると思いますので、今後とも建設部と連携をして、この見学会の情報に努めてまいりたいと思っております。 議員さんの通告をいただいて、私のメールに来た一つのお便りがあります。これは、8月23日から25日の間で、産業経済部と連携して教育部で行いました夏休みの小学校の浜田の漁業を学ぶ宿泊体験プログラムでございます。それに参加された子どもさんが、三日が終わって家に帰られて、その夕飯のときにお父さん、お母さんがびっくりしたと、こういうことを子どもたちが言い出したということをメールでいただきました。大変うれしいメールでございました。帰ってきて、どんちっちは脂質10%以上じゃないと認定されないと、アジの脂質をはかるのは腹の部分であって背中をはかっちゃあいけんのだと、今日は沖底の水揚げはなかったと、競りがおもしろかったというようなことを、実際に家の夕飯のときに話されたということで、保護者の方からうれしいメールをちょうだいしました。 おっしゃるように、現地を見るのが一番だと認識をしております。すべていいものはあると思いますので、そういう対応をしていきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 布施議員。 ◆2番(布施賢司) 力強い答弁をいただきました。ありがとうございました。以上で一般質問を終わります。 ○議長(牛尾博美) この際、暫時休憩します。なお、再開は午後1時30分とします。            午後0時16分 休憩            午後1時28分 再開 ○議長(牛尾博美) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて個人一般質問を行います。3番岡本正友議員。            〔3番 岡本正友議員 質問席〕 ◆3番(岡本正友) 創新会岡本正友です。この度は教育問題、特に学力向上の取り組みにスポットを当て、質問をします。 私は議員になった2年前の定例議会において、この教育への取り組みについて質問をしています。2年経過した現在、教育関係の努力はいまだ成果があらわれない状況にあります。学力調査の結果を受けて、同僚議員から関連の質問がなされていますが、私は観点を少し変えて、社会の現実に視点を置きながら広く市民の皆さんに教育現場の現状を知っていただき、理解するとともに協力を得たいと考え、池に一石を投じてその波紋に期待する少し乱暴な手法をとりながら進めさせていただきます。 3・11東日本大震災後、暴動が起きない日本国民に対して世界の人々から称賛されている報道を見ました。その報道の中に、被災した児童たちがけなげにお年寄りや地域の方々に救援物資を配っている様子や、泥まみれになりながら復旧の手助けをしている生徒たちの様子が放送されていた様が目に焼きついています。また、相馬市の災害復旧のお手伝いに行ったとき、地元ボランティアの方より災害の当初の様子を聞かせていただいた中にこんな話がありました。 やっと届いた救援物資のパンが優先的にお年寄りや保育園児に配布されたときに、ある子どもが一口食べてかばんに入れたのでなぜ食べないかと聞くと、お父さんとお母さんに食べさせたいから持って帰ると言ったそうです。その他、出場が危ぶまれた東北の球児たちが仲間や地域に支えられて地区予選を頑張っている姿、この夏の甲子園の選手宣誓で自分の言葉で若者に呼びかける姿に感動したところです。 個人的に、ゆとり教育は日本の子どもをだめにしたと思っていましたが、この度のいろいろなエピソードから、まだまだ日本の教育は捨てたものではないと思っています。私は以前より浜田の子どもの学力が低いと感じておりますが、自分自身をリセットして、よい子を育てるんだという気概を持って浜田市の教育施策について質問をいたします。 平成23年度島根県学力調査の結果についてであります。 先般、総務文教調査会において学力調査の結果の報告があり、昨年度と比べると大きな変化が見られない、小学校4、5年生は全国的な値を大きく下回り、中学校2、3年生が全国的な値を上回る傾向があるとの報告がありました。 この調査の報告の留意事項が記され、その集計結果は詳細な分析でないこと、この調査ではかれるのは学力の一部であり、数値のみで序列化された過度の競争につながることのないよう留意されたいとの申し送りがされています。留意すべきと理解はしますが、調査結果を見て余りにも評価できない現実がある以上見過ごすことができない大変な問題として、皆さんにしっかり現状認識いただかないと解決できないと考え、お伝えするところです。 2010年(平成22年度)全国学力テストの都道府県ランキングはメモルヴァという資料から、高校等の状況を知る資料は朝日新聞ウイークリーアエラの資料をもとにお話をします。 浜田市の小学校、中学校、高校の学力についての評価でありますが、小学校について1位は2年連続秋田県であります。2位は福井県、3位は青森県であり、島根県は45位であります。中国5県では5位広島県、6位鳥取県、14位山口県、28位岡山県となっています。浜田市の数値を都道府県の順位であらわすなら、順位の決め方ですが、昨年のランキングをベースに今年実施されたテストの数値の差を想定し、近似値を出し順位をあらわしました。4年生は都道府県の番外の53位に位置します。5年生は番外の92位、6年生は番外の57位です。 中学校について、1位福井県、2位秋田県、3位富山県であり、島根県は14位であります。中国5県では10位鳥取県、14位山口県、23位広島県、34位岡山県となっています。浜田の数値を同じような順位であらわすなら、1年生は45位、2年生は25位、3年生は26位であります。小学校、中学校とも上位3県は浜田と同じ日本海側の県であります。 2009年の大学センター試験の結果の都道府県順位において、5教科の平均点で島根県は47位で最下位であります。島根県に36の高校がありますが、県内高校の国公立大学の進学率を高校別に順位にあらわしてみますと、1位が出雲高校、2位が松江北高校、3位が松江南高校、4位が松江東高校、5位が益田高校、そして浜田高校は6位であります。1位になった出雲高校は、近年教育に力を入れた取り組みがなされており、成果が出たと聞いております。ちなみに、話題の石見智翠館は14位、甲子園に出場した開星高校は13位です。 かつての島根県は上位にランクされていましたが、80年代は4回トップテン入りをし、97年(平成9年)は19位、翌年98年(平成10年)に35位に転落、以後40番台に低迷しています。島根県は90年代に、全国に率先して詰め込み教育からの脱却を図って、ゆとり教育の取り組みが開始されました。以上、説明したとおりでありますが、どこをとっても余りにも悪い状況の島根県の教育水準と、そして浜田の成績を見たとき、これでよいのかと心配しながら質問をします。 ①として、学校支援員等予算措置をしたにもかかわらず、昨年と比べて変化が見られない原因は何か、考察と対応を伺います。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 学校支援員につきましては、昨年は30校に41人を配置いたしました。この支援員は多動傾向の子、教室に入れない子、体に不自由がある子、外国籍で日本語指導が必要な子など、生活支援を必要とする子どもたちを優先して寄り添っています。 学級が落ちついて授業に向き合える環境づくりに役立っておりますが、学習支援を必要とする子どもたちはまずは十分対応ができていない現状があります。また、小学校では低中学年を中心に配置されていることもあって、高学年以降の学力調査結果には成果が直接あらわれていない状況があるものと考えております。 学校では、学校支援員制度等の効果を評価し、なお更に多くの配当要望も出ていますので、今後は学習支援を必要とする子どもたちにも十分対応ができるよう、教育免許を有する方の配置を増やすことなども検討しながら、制度の充実を目指していきたいと考えます。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 再質問します。 実は、私はかねてより小学校等々にお邪魔させてもらいます。正直申し上げますと、荒れ傾向の学校の様子を見ますと、学級崩壊とはいかないまでも立ち歩きをする子どもがいて注意、指導することに神経を使い、授業になっていないと感じています。その対応として、学校支援員制度の充実を目指すとされていますが、具体的にどのようなことを考えているのかお聞きいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 教員が子どもとしっかりと向き合うということが一番大切でありまして、したがってそのためにも学校支援員の充実は、落ちついて学校運営が行う上で最も優先順位が高い事業と考えておりますので、より多くの時間の配置ができるように、このように学校支援員の充実を目指しておるとこであります。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 次の質問をします。 家庭に求める学力向上対策についてお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 家庭は本来、子どもたちが安心して暮らせる居場所でありまして、子どもの基本的な生活習慣やしつけが行われる場所でありますので、家庭に求める学力向上対策につきましては、学校での教育や指導が子どもたちに入りやすいように、この生活習慣やしつけをしっかりと行っていただくことと考えております。 特に、テレビやゲームなどの時間を決めて、家庭学習や家庭読書などの習慣付けをして、食事もできるだけ一緒に食べること、また団らんの際には子どもの話をよく聞いて、手伝いをさせて、あいさつの習慣を育てる、あるいはよいところをしっかりと褒めて、子どもに安心感や役に立っているという気持ちを持たせると、そういうことが学力向上の素地になっていくと考えております。 さらに、保護者には学校活動にも積極的に参加していただきながら、学校と家庭が連携して子どもを育てていくという姿勢を見せていくことが大切であると考えております。
    ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 再質問します。 私は保護者の子育てについての意識改革が大事であると思っていますが、学校活動に積極的に参加させるための取り組みについてお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 各学校のそういう参観日や研修会とか行事につきましては、その参加につきましてPTAの方と話し合いをして、参加しやすい状況をつくろうと努力しておられます。授業参加とそれと研修会と学級懇談会をセットして提供したりする、あるいは休みの日に参観日を設定したり、あるいはその参観日の1週間程度の幅を持たせて学校の公開授業日を設定したりとか、あるいは学級ごとに親子活動を計画したりとか、そういうことで学校としてもそういう活動に積極的に保護者に参加してもらいたいと考えておるんですが、現実的には保護者の仕事の都合もありますが、子どもさんの授業参観に来られて、授業だけは参観されますが、その他の研修会とかそういうことにもう参加されない方とか、あるいは子どもさんとの1対1のそういう個人懇談には出られますけど、学級全体での保護者の会議とか、そういうものへは参加をされない方とか、そういう方が現実にはいらっしゃるという段階であります。 したがいまして、学校だけでも保護者のそういう意識改革は、これまでにもお願いしとるんですけど難しい状況にありますので、保護者同士がやっぱしそういうことを話し合って、学校行事に積極的に参加をしていただきたいと思いますし、そのためには教育委員会としても学校と一緒になってからこのような啓発をしていかなけにゃいけないし、これからしていくつもりであります。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 今お話がありました。まさに今、保護者に意識改革をしてもらわないと、やはりなかなか指導が入らないということがあります。実際私の経験の中で、保護者の意欲がないとなかなか落ちつかない、この現状を見てもらうという観点からも、是非ともそういう呼びかけ、それから来てもらうんだということを取り組んでいただきたいと思います。 次の質問をします。 小学校の子どもたちの家庭での状況など把握するため、アンケートをとって分析されていますが、その結果より子どもの自己肯定感を高める取り組みと保護者の意識啓発の取り組みについてお伺いをします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 学力調査に並行している生活学習の意識調査で、浜田の小学校は全国平均に比べて自分に対する肯定的な感情にかかわる数値が低いという結果が出たことから、この感情を高める取り組みを実施をしております。 具体的には、昨年浜田市校長会の中に生徒指導研究推進委員会を立ち上げまして、市内の小学校3年生以上の児童全員に心のアンケートと生活アンケートをこれまで3回実施されました。この結果を受けまして、自己肯定感は基本的生活習慣の確立と密接な関係が再確認できましたことから、校長会では啓発だよりやカラーのリーフレットを作成して、保護者、PTA連合会、教職員などの関係者に配布して、協力の要請をしております。 特に、保護者に取り組んでほしいこととして、褒めることと早寝をさせること、テレビやゲームの時間は2時間以内とすること、家庭学習の生活習慣付けをお願いしているというところで、このことは個人懇談などでも説明をしております。 中学校では介護施設、幼稚園、保育園など訪問して、高齢者や幼児のお世話、赤ちゃんとの触れ合い体験などを行って、自分もだれかの役に立っているという感情をはぐくむ活動に取り組んでおります。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) わかりました。 この校長会さん、校長会の方よりこのアンケートのことの説明を受けました。非常にいい観点で、やはりそういうデータというのは保護者に訴えるものがあると私は思っております。今リーフレット等で啓発をするんだというようなこと、それからPTAとかその辺に配布されるということですが、この部分についても保護者が動いてくれないとどうにもならないわけですから、強く求めるというか、指導をお願いしたいところであります。 次の質問をします。 地域が担う学力向上対策についてお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 地域には多様な年代、性別の人が暮らしていることから、子どもたちが多くの人にかかわることができる場であります。まちとしていろいろな体験ができる場でもあります。地域の自然や歴史、文化のすばらしさ、伝承する人たちのご苦労や生活に根差した農業や漁業の生産活動、地域の人たちの社会規範や助け合いの精神など、子どもたちにとって多くの学びの場があります。 地域が担う学力向上対策につきましては、これまでもふるさと教育や公民館活動などいろいろな支援をいただいておりますが、学力の土台となる子どもたちの考える力、判断する力を育てるためにはいろいろな体験が必要ですので、先ほど述べました地域資源を活用した体験活動の提供をお願いしたいと考えております。 また、学校が必要としている学校支援員や、学習支援ボランティアなどの人材の確保に苦慮している実態もありますので、協力をお願いしたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 浜田市の公民館、地域活動は大変に盛んで、今浜田市の公民館の学校支援活動は島根県においてもトップクラスと聞いております。今後もより一層ふるさと教育や体験活動など総合学習へも取り組んでいただける環境にありますから、学校の様子を見てもらい、現状と課題を知っていただきながら子育てに参加してもらうことも必要と考えますが、ご所見を伺います。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 浜田市の公民館長さんには学校評議員をお願いしたり、あるいは学校支援本部事業を通したりしてから、学校と公民館ということに非常に協力してもらいました。したがって、学校と公民館の風通しも大変よく、連携も強くなっております。したがって、子どもたちの教育のためには、その地域の教育力への期待といいますか、それが大変必要でありますので、引き続いて今後一層公民館にも協力をお願いしていきたい、このように思っております。 また、その子どもたちにも社会に役立っているというような気持ちを持たせるためにも、あいさつ運動とかそういう地域貢献活動の充実、そういった意味では公民館の皆さんと一緒にやっていきたいと思いますので、そのように聞いております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 非常に公民館の活動、評価するものがありまして、もっともっと学校の様子、それから今こういう課題を、こういう問題を持っているんだということは言って、やっぱり協力していただけますので、是非ともどんどんお願いして、来てもらうようにしていただきたいと思います。 次の質問をします。 学校が取り組む学力向上対策と指導が困難な児童・生徒への対策について伺います。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 学校が取り組む学力向上対策は、基本は個々の児童・生徒に対してきめ細やかな指導をすること、そしてわかりやすい授業をすること、そして児童・生徒の前向きな気持ちを育てるということと考えております。そのきめ細かな指導につきましては、2人の先生が授業に入りますTT授業や少人数の学習、放課後や長期休業中の補習授業などに取り組んでおります。 そして、わかりやすい授業につきましては、校内の授業研究、教材研究などを通じまして教員の指導力の向上に努めて、電子黒板の活用などICTの活用も研究をしております。そして、児童・生徒の前向きな気持ちをはぐくむために学校図書館を活用した読書による感性を磨き、キャリア教育の充実や家庭学習のやり方の指導などにも取り組んでおります。今後も校内体制を工夫しつつ、学校の指導体制と教職員の指導力の向上を目指していくことが重要であると考えております。 また、指導が入りにくい児童・生徒の対応につきましては、子どもたちが安心できる居場所の提供が重要でございます。学校だけでなく家庭、地域、福祉などの関係機関と連携をとり合って対策を講じておりまして、教育委員会の指導主事、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーが活用されており、学校においては学校支援員も子どもたちに寄り添っております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 今の説明の中に若干新しい言葉があります。その説明を受けたいと思いますが、キャリア教育という言葉、それから今年からということで私は認識しておりますが、スクールソーシャルワーカー、それと学校支援員について説明を求めます。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) キャリア教育は、社会経験を通して学校で学びと社会の関連性を教える教育のことであります。例えば職場体験とか、あるいは社会人の中で経験とか、あるいは社会人の方の夢、そういうものを本人から話してもらう、そういう活動もあります。広い意味では社会施設の見学や農林漁業などの生産活動の体験もこの中へ入ると思っております。 そして、スクールソーシャルワーカーは福祉の専門知識のある人で、子どもたちを取り巻く環境の改善を図るために、子どもや家庭の相談に応じたりして友人関係への働きかけを行ったり、福祉施設とのネットワークを生かして援助を行ったりするものであります。 学校支援員は、今のところは特別な資格は求めておりません。学校内での特別な配慮が必要な子どもたちに寄り添ってから学習支援などをお願いしているものであります。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 大変よくわかりました。 では、次の質問をします。 行政が支援する学力向上対策についてお伺いをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 行政が支援する学力向上対策の大きな柱として、教員が落ちついて授業ができて、子どもたちへ向き合える時間を確保するための施策が重要であると考えております。このために学校支援員の増強や、児童・生徒の問題行動等のサポート体制の強化に力を入れております。 また、浜田市では県内でも先進的に学校事務の共同実施に取り組んでおりますが、軌道に乗れば教職員の事務負担の軽減も期待できますので、更にこの研究を進めてまいりたいと思います。 また、先進地で学力向上やいじめなどの減少の効果が確認されています小中一貫教育につきましても、更に取り組みを進めてまいりたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 今行政が支援する学力向上対策ということでお聞きしました。少し私は意見を述べさせていただきたいと思ってます。 指導が入らない学校の状況というのは、私らが経験したのは荒れる中学校ということを言ってるんですが、今のそういう状況が小学校であるということは過日、将来荒れる中学校がまた再燃するだろうと実は思っております。過去の経験から次のような取り組みが必要と考えておりますから、少し提案をしてみます。 今先生がしなければいけないこと、一つ目は机について静かに授業を受ける状態にすること、二つ目は隠すことなく現状等事実を皆さんに知ってもらうこと、3番目、問題を抱え込まないで困ったときは助けを求めること。 次に、今学校がしなければいけないことは、一つ目は教師を孤立させない、支援すること、二つ目は保護者に学校に来らせる方策をとること、悩む保護者を孤立させない、三つ目は学校の現状を隠さない、何かあったら教育委員会や地域に協力を求める。 次に、今地域がしなければならないことは、学校行事など積極的に関与することであります。 行政が今しなければいけないことは、一つ目は浜田市の現状を認識すること、二つ目は予算にとらわれないで必要であれば即手を打つこと、三つ目は市民に行政としての取り組みをしっかりと伝え協力を求めることであると考えています。 余談ではありますが、浜田の現状を認識する上で例を挙げますと、例えば市内の開業医の子弟、子どもさんですが、小学校は地元に行き、中学校からは都会の有名私立のほうへ進みドクターを目指しています。また現在、奈良県在住の32歳の三保三隅出身のドクターがおられます。小学6年生のときに友人の不幸な踏切死亡事故から医者になることを決意され、父親は転職してともに松江に移り住み、中学、高校と進んだ後関西の医大を受け、見事合格されて現在に至っています。医者になる夢に向かって努力する子どもと教育熱心な親の例を述べさせていただきました。その他の例として、県職員など転勤族の方や島根あさひ社会復帰促進センターの職員の方々は、子どもさんが中学校へ進学すると同時に単身赴任に変えられるという状況があります。 孟母三遷という故事では、子どもの教育は環境が大切であると言っています。今私たちは医療センターにドクターを求めています。子どもの将来を考えたとき、継続的にこの浜田に勤めていただけるものか危惧するところであります。これが今の浜田の現状であります。 次、中項目、効果が期待できる施策について質問をします。 対応が困難な保護者への対応と対策及び支援について伺います。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 保護者からの学校への期待が大きくて、さまざまな要望が学校へ届けられている現状があります。その多くは自分のお子さんに対する対応についてであり、子どもに身につけさせたい力、どのような子に育ってほしいかなど話し合う中で解決するものであります。しかしながら、保護者から学校へ一方的な要求のある場合もあります。その場合、担当者だけでなく複数で対応したり、管理職を交えて話し合ったりしております。状況に応じて教育委員会に連絡が入り、担当者、指導主事が相談に応じております。 また、家庭への働きかけが難しい場合は、市の相談員やスクールソーシャルワーカーが訪問をしております。教員が子どもと向き合う時間を確保するためにも、支援員の増強など更なる学校への支援が必要であると考えております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 再質問します。 今小学校と中学校の先生は児童・生徒、それとともに保護者の方々の相談にものっておられると聞いています。中には、自分の家庭を犠牲にしている先生もおられると聞いております。実はこのようなあっぷあっぷな状態の上にまた対応困難な保護者があると、授業どころではない状態と考えられます。対応が困難な保護者や地域住民に対して、他市、他県の市町村や企業の中には、対応し切れないクレーマーなどの対策として出張して当たる専門機関をつくっているところがあると聞きます。限界に来ている学校現場をサポートする強力な仕組みをつくる必要があると考えますが、ご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 保護者あるいは地域から一方的な要求がある場合も確かにございます。そのときは、まず最初は学校で担当されます。学校も最初は担任のところへ来るんですが、学校全体で最後やってもらうわけですが、そういうことを教育委員会も報告を受けまして、教育委員会にも指導主事、これは問題行動を中心にしている指導主事もおりますので、その指導主事も一緒になってその対応といいますか、解決に向けて対応しております。 また、それ以上に難しいケースもございますので、そのときはいろいろ関係機関、例えば児童相談所とかいろいろ外部機関もございます。そういうとこと一緒になってこの対応を考えて、あるいはチームをつくって、そういうことで対応しているという状況であります。 そういうケースで、いろんなことで都会のほうでは学校とかあるいは教育委員会に弁護士を雇ってからこれの対応に当たるということも雑誌で読んだことがありますけど、浜田はそこまでは考えておりませんけど全員でそういうことに対して対処、対応しておるというとこであります。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) わかりました。 実は、私はこのところについては今の教育現場だけのことではなくて、行政を含めたやっぱりいろいろな対応が困難な方々がおられることについてかかわっていくというのは失礼なことですから、対応していくということが実は必要だろうと思ってます。 今教育委員会では、教育主事の先生を初め対応をするんだという話ですが、先生方は転勤されます。ということは、私はこれは専門機関をつくるということは、専門機関ですから要はプロになっていくわけです。経験がつくっていくわけですから、そういうような機関をつくるべきだということは、実は私は思っております。今後その中で考える余地があるならば、ひとつその辺のご検討をお願いして次の質問に行きます。 幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校の学力向上の取り組みと連携、小1プロブレム、中1プロブレム、高1プロブレムの対応、対策についてお伺いをします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 保育所、幼稚園では遊びそのものが学習であり、体験を重視しております。小学校では学級担任制によるきめ細やかな指導、中学校では教科担任制による自主性を伸ばす指導、高等学校ではより専門的な学習による自立を大切にした指導が行われております。小・中学校については前に述べたとおりですが、それぞれの特性を生かした学力向上への取り組みがされております。 小1プロブレムといわれる保育所、幼稚園、小・中・高校にそれぞれ進学する時期の不安感などの問題を解消していくために、保育所、幼稚園と小学校では特別支援連絡協議会の相談支援チームによる訪問のほか、学校ごとに就学時の健診の際の保護者への話あるいは保幼小の連絡会、就学前の一日入学や行事への招待、そして入学してからの小学校での授業公開等によって連携をしております。 小学校と中学校では小・中の連絡会、生徒指導の連絡会、オープンスクール、小中一貫教育の取り組みで連携をしております。オープンスクールでは、中学校の説明を聞くだけではなくて、中学校での授業や部活動など実際に体験をして、小学校6年生と中学生の触れ合う時間が設定をされております。 中学校と高等学校では連絡会を持っております。また、小・中学校への出前の授業、入学前のガイダンスなどを開催している高等学校もあります。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 再質問します。 各プロブレムについて、入学した入り口でつまずくと軌道修正をするのに大変なエネルギーが要ります。真剣に取り組まなければいけないことであると考えます。 高1プロブレム対策は、授業形態が変化し、主にノートに書き取る授業がされます。中学3年生に対してサマースクールを多く開校し、入試対策や高校の勉強の仕方など指導しながら授業を体験させる、そして保護者へも傍聴を求めるということが必要かと思っております。 中1プロブレム対策は、しっかりと基礎学力をつけて上がってほしいとの強い要望があります。高校と同じように小学6年生に対して出前授業を行い、中学校の勉強の仕方を体験させる、また5年生、6年生から、5年生の学級担任制から教科担任制へ完全移行させる取り組みが一人の子どもに対してのかかわりを増やす、中学校授業の環境になれさせるのに有効だと考えます。 小1プロブレム対策は、一日入学だけでなく、体験回数を増やすことによって机について勉強する環境になれさせる、保護者も参加させて学校の取り組みを理解させ、しつけや生活習慣を身につけさせるように働きかける、以上のように考えますが、ご所見をお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) ただいまのご提案いただきましたことにつきましては、浜田市が進めている小中一貫教育にも関連する項目もございます。今後は、学校現場と一緒になって研究してからご提案を取り入れるべきものは取り入れてやっていきたいと思います。 子どもたちが進学する前には、今おっしゃった学校間の連携が一番大切でございます。その不安感を払拭するためにも、そのようなおっしゃったことを実施するように学校と研究していきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 次の質問をします。 財政の支援の考え方についてお伺いをします。 ○議長(牛尾博美) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(近重哲夫) 教育費予算につきましては、学校改築や図書館整備の投資が重なったこともありまして、当初予算比較で平成21年度約27億円、平成22年度約37億円、平成23年度約49億円と大幅な伸びとなっておりまして、平成23年度におきましては予算総額の13.6%を占める状況となっております。 また、各部に一般経費で前年度1%減のシーリングを課す中で、教育費におきましては本来シーリング対象となるべき施設維持修繕費を別枠形状をするといった配慮を行っておりまして、他の部に比べても手厚い予算措置を行っているところでございます。 なお、教育費につきましては、午前中の川神議員のご質問にもお答えしましたとおり、施設整備に限らず、将来の浜田市を担う子どもたちをはぐくむという観点からも、可能な限りの財政支援を行いたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 是非ともよろしくお願いしたいところですが、教育委員会のほうにお願いするところであるんですが、昨年、今企画部長のほうに教育委員会ではこうこうこうで予算を削られるんだというようなことを言ってるんですが、実際どうなんかという話をさせていただきました。実際のところ内輪もめになるかもしれませんが、実際これをやったらどうなんだという思いがないんだと、実は市長部局のほうは言っておられました。私は今こういう現状は大変なことだと思っておりますんで、是非とも教育部局はやっぱり自分の思いというのを伝えて、いわゆる市長部局からお金を、もしくはいろんな支援を受けるんだということを考えていただきたいと思っております。 次、質問を移ります。 進学を経済的にサポートする奨学金についてお伺いします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 奨学金につきましては、国では日本学生支援機構の奨学金が、県では島根県の育英金の奨学基金があります。 浜田市では本年4月から、それまで浜田自治区と三隅自治区にしかなかった奨学金を全市に広げた新たな奨学金制度を実施をしておりますが、国、県の奨学金とあわせて受給ができることとしております。大学進学者で申請してくる者の多くは国、県いずれかの奨学金を利用しているのが現状であります。 今後も引き続き、経済的な理由により就学が困難な生徒や学生を援助するために、学校などを通じてこの奨学金制度の積極的な活用を働きかけていきたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) 実は、私はこの件を取り上げたのに理由があります。 皆さんもご存じのとおり、各小学校、中学校にはシングルマザー、いわゆるひとり親家庭が大変に増えております。今島根県では1人当たりの県民所得が38位、243万7,000円であり、共稼ぎ率においては島根県は全国7位であります。夫婦共稼ぎで頑張らないと子育てができない環境があるところです。 シングルマザーにおいてはより厳しい状況で、働くことに一生懸命でしつけができない、勉強を見てやれない、所得が低く子どもの進学に意識、意欲が低い、子どもが将来に夢見ることができない、子どもをどのように育ててよいかわからない、相談相手がいないなどいろいろな話を聞きます。先の答弁で、奨学金制度の更なる充実を目指しておられますが、子どもも親も努力すれば将来進学の夢を見ることができる、より充実された住民目線の奨学金制度を整えていただきたい。 例えばこの浜田市には島根県立大学があります。この大学に例えばそのような環境を持った子どもたちが進学をすると、奨学金のほか生活費の援助も受けることができるなど考えられるところであります。ご所見を伺います。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 生活費の援助につきましては、奨学金そのものに資金の使途とか制約はございませんので、この奨学金を生活費の一部に使ってもらうということもそれは使えますので、そのような形でこの奨学金を有効に使っていただきたいと思ってます。 島根県では母子、寡婦の福祉資金として修学資金等の貸付制度がございます。また、島根県社会福祉協議会では、生活福祉資金としての教育支援資金の貸付制度がございます。それぞれ市の福祉事務所と市の社会福祉協議会が問い合わせの窓口となっていますが、市の奨学金との併給も可能でございますので、そういうことも含めて奨学金が市と一緒に、そうやって一緒に使えるということを周知に努めていきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) わかりました。 次に移ります。 地元出身のドクターを数多く輩出し、浜田医療センターにUターンさせる施策と下位層を薄くして中間層を厚くする学力アップの施策についてをお伺いをします。 ○議長(牛尾博美) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 島根県の医師にアンケートをいたしましたところ、そのうちの半数が中学校のときに医者になろうと考えたというところであります。医師を目指す若者が増えますように、中学校、高校生の医療センターや国保の診療所での医療体験や、国保診療所の医師による浜田高校での訪問授業をしております。 医学部進学の地元の学生に対しましては、浜田市の医療の情報提供、そして市長を交えての進学者を祝う会、市の医療関係者と行政が大学を訪問しての交流会の開催、学生実習や臨床研修の受け入れと市内での交流会などによりまして、浜田市とのつながりを保つようにしております。これらの取り組みは、医師会、医療センター、保健所と連携しながら行っております。 下位層を薄くする学力向上の施策につきましては、子どもたちがわかる授業を展開することが最も大切であると考えますが、学習と向き合うことが難しい子どもたちもいるという現状もあります。現在各校で放課後や休み時間に補充学習をしたり、ボランティアによる放課後学習を行ったり、家庭学習を工夫したりしております。更に学習支援を充実させていきたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 岡本議員。 ◆3番(岡本正友) わかりました。 ここで私が今までしゃべったことの、お話ししたことに対して所見を述べさせていただきたいと思います。 先般、議会報告会の方式について学ぶため、先進地に視察に行ってきました。議員が地域に出向いて議会の報告と要望を聞くというもので、この会場での市民の質問に、雇用を図るため工業団地を造成したが数少ない入植企業の1社がこの度撤退した状況、大部分が空き地として残っている、この造成地の入植の推進の取り組みについて伺うものでありました。その当該の議員から努力するとの回答がなされました。 その次に、その場におられた60過ぎの男性の方からこのような意見が出ました。自分は数年前まで大手企業に勤務し、企業進出に伴う仕事を担当してきた、市民の皆さんは企業誘致のことばかり言っていますが、なぜ企業が撤退したか、なぜ企業が進出してこないのか考えるべきである、この地では若年層の優秀な労働力が確保できない状況があると指摘されました。今後優秀な労働力を育成、確保できないようであれば企業の進出はあり得ないし、雇用が増えないという話であります。 以前、石見人は辛抱強く勤勉で能力が高いという評判で、企業から毎年のように出身校に対し求人がなされていました。日本は優秀な人材によって高度な製品をつくる物づくりの国であります。企業は能力の高い優秀な人材を求めています。 少し話の視点を変え、小学校の校長先生に学力のことについて聞きますと、今求められているのは受験学力ではない、生きる力にかかわる生きて働く学力だ、ペーパーテストではかれる表面的な点数に一喜一憂するほうがおかしい、学校教育において受験学力がすべてではないと話されます。 理想はわかりますが、産業において既に日本は、日本を追い抜いた韓国、中国の親は今なお受験教育に力を注いでいます。日本の受験現場は旧態依然と変わっていません。物づくりの国日本は資格社会であります。受験によって就職に有利な学校に入ることができ、受験によって夢の実現が可能となる、受験によって資格が取れる、国会のようにねじれ現象と大きな矛盾を感じても、享受するのは子ども自身である以上、学力がないと夢の実現がないことを教えなければならない、この現実を回避してはならないと思います。 学力はその基盤となる、読み書き計算の基礎学力があってこそ学力であります。よく磨かざれば光なし、今教育に力を注ぎ浜田の子どもを育てないと明日の浜田はありません。会津屋八右衛門の浜田丸は沈没して、地図上から浜田市の名前が消えてしまうことは十分考えられることであると思っています。これからの浜田市は図書館建設とともに、教育のまちに生まれ変わるべきだと考えます。 最後になりますが、金八先生のモデルであった坂本光男さんが常々こう言っておられました。先生が変われば子どもが変わる、大人が変われば子どもが変わる、地域が変われば子どもが変わるという言葉に、浜田市が変われば子どもが変わるという言葉を足して私の一般質問を終わります。 ○議長(牛尾博美) この際、暫時休憩します。なお、再開は午後2時35分とします。            午後2時23分 休憩            午後2時35分 再開 ○議長(牛尾博美) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて個人一般質問を行います。5番佐々木豊治議員。            〔5番 佐々木豊治議員 質問席〕 ◆5番(佐々木豊治) 公明党の佐々木豊治でございます。 今議会一般質問18番目、最終日最後の質問者となりました。かなり長い間待たせていただきました。質問の重複を心配しておりましたけれども、ほとんどございませんでしたが、1点ほど後に回すと言われたこと、案件もありましたので、予定どおり準備した質問を通告順に従って行っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。 それではまず大きな1点目、子どもの健全育成に向けての取り組みについてであります。 この中項目の1点目、校庭の芝生化についてお尋ねします。 鳥取で生まれた鳥取方式によるこの校庭の芝生化が全国に広がりつつあります。県内各地域におきましてもこの取り組みが進められておりまして、松江市においては、平成25年度には全公立小学校で芝生化にするとの計画で取り組みが進められております。 そこで1点目として、浜田市での取り組み状況を伺います。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 校庭の芝生化につきましては、平成21年度に周布小学校をモデル校として実施をいたしまして、大変好評でございました。現在、この検証をもとに各学校と芝生化実施に向けた話し合いをしております。ただし、水まき、草刈り、施肥等の維持管理の負担が大きいこと、周布小学校の芝生化委員会のような芝生を管理する組織体制づくりが難しいことなどが原因で、事業実施に踏み切れない状況にあります。 教育委員会といたしましても、芝生化する学校を一校でも多く増やすため、維持管理の負担を軽減する方策等を提案する中で、実施に向け学校や地域と協議をしてまいりたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) この芝生化については、私も本会議を初め何度か取り上げてまいりました。この方式で使われております芝、ご承知のとおりと思いますけれども、1週間で約20センチ伸びると言われますティフトンという芝が使われております。この芝の大きな特徴といたしまして、国立競技場あるいはサッカー場等の非常に高価というような競技場でも使用されている反面、他の雑草とともに生えていきながら、その辺の原っぱを想像するようなそういった感覚も出せる芝生でありまして、利用人数や頻度あるいは競技レベルによって、その場所に最も適した方法を選べる柔軟性のある芝とされています。そこで、当市では先ほどの答弁もありましたとおり、モデル的に周布小学校で取り組まれております。 そこで2点目として、この周布小学校の芝生化について、これまで学校、家庭、地域一体となった取り組みが進められておりますけども、この維持管理に取り組まれてきたその管理状況についてお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 周布小学校の管理状況でございますが、学校、PTA、高齢者クラブ、総合型地域スポーツクラブ、地域関係者等が芝生化委員会を設立されまして、その芝生化委員会が中心となり、維持管理を行っていただいておるとこでございます。具体的には、芝を植える前の研修、先進地の視察の実施や水まき、芝刈り等の維持管理等の協議を行い、それをもとに芝生化を進めてこられました。 周布小学校の芝生化委員会は、公民館に事務局を置き、定期的に委員会を開催しておられますが、生涯学習課の職員も委員会に参加する中で、学校、家庭、地域が一体となった維持管理体制を確立されているとこでございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) この周布地区での芝生化委員会の方々、非常にご尽力をされておりまして、まさにこれまで周布小学校の芝生化について、芝生を守りあるいはその育成をされてこられたんじゃないかと認識をしております。 この芝については、当初1、2年が非常に管理状況が重要な時期だということで伺っておりますけれども、ちょうど今丸2年が過ぎました。この管理状況に少し楽といいますか、そういった違いは出てきたのかどうか、その辺の状況がどうなのかお尋ねいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 管理状況でございますけども、2年目を迎えて随分負担も軽くなったとお聞きをしております。植栽を植え込みしました1年目は、そして2年目、6月中旬から9月末ごろまで毎日水やりをされたと聞いておりますし、そして芝刈りもかなりの頻度で行われたと聞いております。3年目へ入りまして水やりも週に2回、それから2週間に1回の芝刈りぐらいの負担で済むようになると聞いております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。 それでは3点目に、周布小学校でのこういった取り組みを踏まえて、校庭の芝生化の効果についてどのようにお考えなのかお尋ねいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 周布小学校の芝生化について検証を行いました結果、校庭芝生化の効果といたしましては砂じんの抑制、けがの減少、外遊びの増加による運動能力の向上、照り返しの減少による体感温度の低下、維持管理の作業を通じての地域のつながりの強化などといったメリットがあったと認識をしております。また、アンケート調査を行いました結果では、児童82%、保護者87%、教職員96%と学校関係者のほとんどの方から、この芝生化についてよい評価をいただいていると考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 非常によい評価というお話でありましたが、私もこの評価について少し調べました。いわゆる専門家の方々がおっしゃられるには、非常に子どもたちが大人数で遊ばなくなってきたということで、この芝生化によって外で大人数で遊ぶことによってコミュニケーション力あるいは創造性、判断力、こういったものが培われているというふうな指摘もされております。そして、大人数で外で遊ぶことによって不安感とかあるいは孤立感、こういったものを減少し、中には不登校の減少につながったというような事例も紹介されているところであります。 また、体力面におきましては、これはある鳥取の学校の結果なんですけれども、4年生の男女18人がいわゆる芝生とそれから土、両方で50メートルのタイムをはかったそうであります。その結果が、芝生のほうがタイムが悪くなった児童、これはわずか3人でありまして、18人中残る15人の子どもはすべて芝生のほうが結果が早かったということでした。特に、女子では平均で1秒近くもタイムが早くなったという結果が出ております。これは恐らく芝生だとけがとか、転ぶことを恐れずに走った結果だと言われておりますけれども、こういったことも一つの事例として発表されております。 また、先ほどの答弁にもちょっとありましたけれども、体感温度の低下の効果の話もありましたけれども、この鳥取の事例では地面の温度、これが芝生と土では温度が高い時期で最高で10度ぐらい差があったということで、その学校ではエアコンも必要なく、むしろ夏でも涼しい中で外遊びができたということでありました。こういったことで、子どもたちの面にもあるいは環境面でも非常によい影響があると評価が出ております。 次に4点目として、浜田市の取り組みとして、この2年間実は予算計上が恐らくされてきたと思いますけれども、取り組みをされる学校が残念ながらありませんでした。この原因は何があると認識をされているのか、お尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 現在の浜田市の芝生化の方法は、先ほどからも出ておりますように鳥取方式という低コスト化を重視した方式を採用しております。具体的に、芝生化の1年目は1校当たり100万円を限度に補助金を交付しまして、その中で芝刈り機、肥料散布機、肥料、燃料等を購入し、芝苗の育成、芝生の植え付け、水まき、芝刈り、施肥等の維持管理は芝生化委員会に行っていただいております。 この方法で芝生化を行った周布小学校の場合には、先ほど申し上げました6月中旬の植え付けの後から9月末までの約3カ月半、三、四人の方が当番制で雨の日以外のほぼ毎日、近くの水路から消防用ポンプで水まきをされたと伺っておりまして、この作業が非常に負担になったということを伺っております。 こうした水まきを中心とした維持管理の負担の大きいことが、芝生化の取り組みが進まない大きな原因であると認識をしております。各学校の協議においてもその負担が大きいことと、先ほども申し上げましたように、周布地区のようにその芝を管理するそうした組織がなかなかできにくいという面が大きな原因かと思っております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。 それでは続いて5点目として、今後の市としての取り組み姿勢をお尋ねいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 今後、校庭の芝生化を推進するに、維持管理の負担を軽減することが何より必要と考えております。具体的には来年度以降、現行の補助金方式を少し見直しまして、スプリンクラーなどかん水施設を整備し、一番の課題であった水まきの負担を軽減することも計画をしたいと考えております。 現在、新たな方式による芝生化の実施については、12月から新校舎となります長浜小学校のPTAや地域の方と協議しているところでありますが、来年度以降の新たな方式や芝生化のメリットなど各学校や地域にPRすることにより、全校の導入に向けて努力をしていきたいと思います。そして何よりも、芝生化委員会や地域住民の皆さんが子どもたちのためという意識を持っていただき、例えば常日ごろ行われております溝掃除などの自治会活動と同じような気持ちで維持管理にご協力をいただけることが、実現に向けた重要なことであると考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 要は、やはりその維持管理の負担をいかに軽くしていくか、この1点が芝生化推進に向けての大きなポイントであろうと思います。 先ほどの答弁で、課題であった維持管理の中の水まきについて、この負担を軽減するためにスプリンクラーの設置を今後図っていくという話でしたけれども、どれぐらいのコストの投資を予定しておられるのかお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 投資につきましては、井戸掘りから機材からと、それぞれの地によって条件が違うかと思います。今計画しておりますのは、財源につきましてはtotoの助成を受けて、5分の4という助成がございますので、totoの助成を受けながらそうしたかん水施設を整備してまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) それと、やはりこの効果といいますか、メリットをその関係者の方のみならず、内外に広くこのアピールをしていくことが非常に重要なことだと思います。 答弁の中にも多分あったと思いますけれども、今後そういったアピール、PRにどのように取り組んでいく考えがあるのか、現状をお尋ねします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 周布小学校の事例から見まして、そしてこれまで各地域で説明を行っている中で、今おっしゃいますようにそれを管理していくことも、それから芝生自体のことも非常にPRが大事だと思っております。 この学校の校庭の芝生化ということにつきましては、学校のみにかかわらず、やはり地域の一つの財産としてとらえてもらって、大きく学校と保護者、PTA、それと教育委員会というスタンスでなくて、地域と学校と委員会と一緒になっていくという、大きな地域の財産というとらえ方をしていただくような席、会合を設けていきたいと思っておりますが、その中で広くこうしたメリット等につきましても、先ほどおっしゃいます鳥取等の事例をもとにしながらPRをしていきたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 今の答弁にもちょっとあったんですが、先ほどの答弁でも同じようなことがありまして、この地域の方が自治会活動と同じような気持ちで取り組んでもらえればというようなお話もありましたが、この芝生化のよさを理解をして地域の人に喜んで取り組んでもらえるには、少し時間がやっぱりかかるだろうと思います、そういった意識付けをするには。 そのための先ほどのPRなんかもその過程にはあると思いますけれども、これは境港の一つのモデル校の取り組みなんですが、このスプリンクラーの設置と乗用の芝刈り機、これは周布小学校にもありますけれども、この初期投資に加えて、維持管理費として1平方メートル当たり100円の維持管理費を市が負担をしております。この浜田市においてもこの初期投資の話が、先ほどスプリンクラー等がありましたけれども、こういった初期投資のみならず、維持管理費について一定の人件費などの市の助成がないと、これはなかなか自治会でやりましょうというような雰囲気になるまででもこういった負担をしないと、取り組む地域はなかなか出てこないのではないかというふうなちょっと懸念をしておりますけれども、この点についてご所見をお尋ねします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 先ほども申し上げましたように、今のところ必要な機材等々、現物の整備をしていく方式に変えていきたいと思っておりますが、先ほどおっしゃいました平米幾らということは、今のところは考えておりません。さっきも言いましたように、地域の宝としてとらえていただくことを教育委員会、地域ともども一緒になって考えていただきたいと考えておりますが、今のまちづくり総合交付金等々の活用も、地域でも検討していただくようなお願いもしていきたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。
    ◆5番(佐々木豊治) 今のまちづくり総合交付金を使った取り組み、これもやっぱり地域のそういった盛り上がりといいますか、意識がつくとそうなっていく可能性も高いと思いますので、その辺のまずPRからしっかり取り組んでいただきたいと思います。 それから、今は小学校の話でしたけれども、幼稚園あるいは保育園もこれは非常に子どもたちが喜びますし、外遊びの大きな材料であります。幼稚園、保育園でありますと狭いもんですから敷地が、マットがわりに外で遊びます。ぐるぐる回ったり、ごろごろ横に回ったり、当然はだしで遊びますから、非常に子どもたちの発育にとっても効果があるということで、これも鳥取のある例なんですけど、そういった幼稚園児がサッカーボールで遊んだちょっとビデオを見たんですけれども、はだしですからつま先でけると痛いんです。痛いので、当然サッカーの理想的なけり方といいますか、インステップキックというんですか、このけり方を自然に覚えてそうなっているというような事例もありまして、子どもたちは本当にそういった環境さえ整えてあげれば、いろんなことを自分たちでやっていくというような一つの例だと思うんですが、そういったこともありまして幼稚園、保育園の芝生化、この辺の考えもちょっと伺っておきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 幼稚園につきましても、議員おっしゃるとおりちょうど広さも、管理的にも非常にいい広さかなと感じておりますので、今後検討をさせていただきたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(渡部恵子) 保育所につきましては、現在周布地区にあります日脚保育所で芝生化されております。やはり先ほどの周布小学校と同じ地域にありますので、そういうのを参考に芝生化されているものだと思います。他の保育所については、やはり法人等の理解というか、関係もございますので、まだ実施されている状況ではございません。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。この幼稚園、保育園の芝生化もできれば並行して取り組んでいただくように要望いたします。 それから、この芝生化の最後に、先日この鳥取方式の生みの親でありますNPO法人のニール・スミスさんと、代表の方ですが、電話で話をちょっとさせていただきました。ニール・スミスさんいわく、この日本の子どもたちはこの芝生化によって確実に変わりますと、もっともっと健全になっていきますと、最近の悲惨なニュースは健全性に欠けることから来ていると言われておりまして、多くの学校あるいは幼稚園、保育園、今後取り組んでいかれることを期待をして、次の質問に移りたいと思います。 では次に、中項目の2点目、5歳児健診の取り組みについてであります。 現在、乳幼児健康診査につきましては、母子健康法によって市町村が乳幼児に対して行っております。その対象年齢はゼロ歳、1歳半、そして3歳となっておりまして、その後は就学前健診になります。ご承知のとおり、3歳児健診から就学前健診までのこの期間の開き過ぎが、特に近年増加している発達障害にとって重要な意味を持っていると言われております。なぜなら、発達障害は早期発見、早期療育の開始が重要でありまして、5歳程度になると健診で発見することができやすいと言われています。しかし、就学前まで健診の機会がなく、ようやく就学前健診で発見されたのでは遅いというようなことも言われております。 発達障害は、対応が遅れますとそれだけ症状が進むとも言われておりまして、就学前健診で発見されても、親はその事実を受け入れるのに時間がかかるというようなこともあって、適切な対応、対策を講じることなく子どもが就学を迎えるというような事例もあるようでございまして、かえって状況を悪化させるというようなこともあるようであります。 厚生労働省によりますと、平成18年度研究報告書によると、鳥取県の5歳児健診では9.3%、そして栃木県では8.2%の児童が発達障害の疑いがあると診断をされていますけれども、こうした児童の半数以上は、実は3歳児健診では何ら発達上の問題を指摘はされていませんでした。報告書の結論としては、現行の健診体制では十分に対応できないという指摘をしております。 そこで1点目に、この浜田市においては金城自治区のほうで5歳児健診が実施されております。その先進的な取り組みといいますか、至った経緯などについてまずお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 金城支所長。 ◎金城支所長(吉永靖司) 金城自治区の5歳児健診でございますが、平成15年度から取り組んでおります。平成15年度、この取り組み以前から旧金城町におきましては、小児あるいは児童の発達相談、医療機関への受診相談件数が多いこと、また保育所や学校現場におきまして集団生活に適応できない小児や児童への発達支援要請もありまして、保健担当課が中心となりまして医師、保健師、保育士や学校養護教諭などで構成をいたします組織を立ち上げまして、地域の母子保健事業として取り組んでいるものでございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 次に2点目として、この金城自治区での取り組みの成果、それからどのようにこの事業について評価をしておられるのかお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 金城支所長。 ◎金城支所長(吉永靖司) 平成15年度から昨年度、22年度までの8年間、この健診の実績ですが、対象児が309人で受診児が286人、受診率で申しますと92.5%となっております。この健診によりまして、約3割の子どもさんに支援や指導助言が必要とされておりまして、健診後のフォローにつなげることができておるところでございます。この5歳児健診での発見を保護者にしっかりと伝えまして、保護者の気づきにつなげることで就学環境を整える準備も早くから対応できる、金城自治区内の小学校、保護者の方からは評価をいただいているところでございます。 一方で課題もございまして、当事業を継続する中におきましては、専門医による人員体制の確保あるいは健診時間の確保といった検討する問題もあると認識をしてございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) それでは3点目に、こういった5歳児健診、非常に財政的な措置も必要ですし、人の配置も必要でございます。どの自治体においても先進的な取り組みをしている市町村においては、財政的に厳しい中ではありますけれども取り組みをされております。 冒頭申しましたとおり、早期発見で多くの子どもたちを救うためにこの5歳児健診、市全体で実施すべきと思いますけどもご所見をお尋ねします。 ○議長(牛尾博美) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(渡部恵子) 金城自治区で実施しております5歳児健診が、発達障害などの早期発見につながるなどの成果を合併前に上げていることから、合併以降の5歳児健診のあり方について協議を重ねてまいりました。しかしながら、金城自治区において実施されている集合型の5歳児健診を全市で実施いたしますと、20から25人の子どもさんを2時間ないし3時間で診察することから年間20回以上の開催となり、小児科の先生や専門スタッフの確保などが大変難しくなります。 そこで、発達相談を主とした保育所、幼稚園の巡回相談を訪問型5歳児健診と位置付けて、平成20年度から全市で実施してまいりました。この巡回相談は、市内の5歳児のほとんどが保育所などに入所していること、また集団での子どもの行動を観察でき、園児の状況を把握されている園の先生方と連携できることから発達障害などの判定を得やすく、さらに先進的に教育関係などのスタッフとの連携により就学面へつないでいる点も高く評価されているところです。 今後も保護者、園、学校、発達支援にかかわる関係機関などと連携を図り、温かく子どもたちの成長を見守っていきたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 今訪問型5歳児健診というようなお話がありました。これまでいろんな議員がこんな質問を取り上げてきたと思いますけれども、恐らくこれまでの答弁は巡回相談を5歳児健診と位置付けて行っているというようなそういった説明ではなかったかと、違えば訂正してもらいたいんですが、思いますが、今回私は初めてこういった訪問型5歳児健診もいわゆる5歳児健診の一つですよというような答弁をいただいたと思います。 そこで、いわゆる集合型の5歳児健診と今言われた訪問型の5歳児健診、この違いについて、それぞれのメリット、デメリットもあるんでしょうが、その辺も含めてもう少し詳しく説明をいただければと思います。 ○議長(牛尾博美) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(渡部恵子) 集合型は場所と日時を指定いたしまして、対象児に受診してもらう方法でございます。金城自治区の場合は、昨年は24名の方に案内をいたしまして、年3回実施しております。訪問型は保育所、幼稚園などに訪問して健診を行う方法です。昨年は36の園を5月から7月にかけて訪問いたしまして、3人ぐらいの委員が訪問しております。 また、メリットといたしましては、5歳児健診集合型の場合は個人個人で一人一人に対応できますので、よりきめ細やかなデータとなります。また、巡回訪問のほうのメリットといたしましては、日ごろ子どもさんが生活しておられる園での様子、その集団行動の中から観察ができます。また、日ごろ日中接しておられる保育所、幼稚園の先生方と直接相談ができます。そして、子どもの様子をほかの子どもさんとどうなんだろうかということを観察しながら比較していくことができます。 また、浜田市が行ってます巡回乳幼児の育児発達相談の場合は、全保護者の方へ事前に案内を差し上げます。いついつ保育園にどういうスタッフ、保育士とか保健師とか医師とか、それから発達障害の先生、聾学校の先生、こくぶ学園の先生、そういう方が来られますよっていうスタッフをお知らせいたしまして、保護者の方もお聞きになりたい方がおられれば、園に来られれば対応いたしますということをお知らせしております。そういう面では1対1の対応も可能になっております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) この訪問型も、先ほど金城のいわゆる5歳児健診のほうでは約3割ぐらいの健診された子どもさんが、少し心配な子どもさんがこの健診によって発覚しているというようなことでありましたけれども、この訪問型の場合、現状どれぐらいの子どもさんがこの訪問型の健診によっていわゆる要注意というような判断になっているのか、それの率といいますか、数でも結構ですがよろしくお願いします。 ○議長(牛尾博美) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(渡部恵子) 22年度でいきますと、保育所、幼稚園の在籍の方の中で軽度発達障害の気づきのあった方が約1割いらっしゃいました。 また、先ほどの分ですが、浜田市の場合は訪問巡回相談をします。そして、その後にすこやか相談といいまして、月1回斉藤小児科医による相談をいたします。これは保護者さんと子どもさんと1対1で月1回予約をしていただきましてやります。その後、またすこやか健診という西部島根医療福祉センターの脳神経小児科医さん、これが本当の専門医さんになりますけど、その専門医さんによる発達健診を月1回、予約制ではございますが実施しているところでございます。3段階に重ねまして、5歳児健診のみならず未就学の子どもさんの早期発見といいますか、早期気づき、保護者の気づきに努めているところでございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。 それでは次に、大きな2点目に移ります。災害に強いまちづくりについてであります。 この中項目の1点目、被災者支援システムの取り組みについてであります。 この件については、前回6月議会でも導入に向けてどうかということで取り上げました。前回も申し上げましたが、改めてこの被災者支援システムについて少し説明をいたしますと、これは1995年の阪神・淡路大震災の際に、兵庫県西宮市の職員によって開発をされたシステムであります。 このシステムは、災害発生時に自治体が行う復旧業務あるいは被災者支援に必要な支援、こういった業務をスムーズに実施することを目的とされております。住民基本台帳をもとに、被災者支援に必要な情報を一元管理する被災者台帳を作成をし、災害発生後に被災状況さえ入力をすれば、罹災証明の発行から義援金、支援金の交付、そして緊急物資や仮設住宅の入退去など、一連の被災者の管理等がスムーズに行えるシステムであります。 西宮市では当然大きな効果がありました。このシステム、今は管轄の総務省で推奨とされまして、運用については財団法人地方自治情報センターから全国の自治体向けに改良されて、無償で提供されております。これまで多くの自治体が導入をされてきましたけれども、震災後は特にこの導入も急増をしております。 そこで、浜田市での取り組み状況を伺います。 ○議長(牛尾博美) 総務部長。 ◎総務部長(牛尾祐治) 被災者支援システムにつきましては、議員ご紹介のとおりソフトウエアが無償で提供される、そして住民基本台帳のデータをそのまま利用できるといった特徴がございます。 導入につきましては、庁舎内に必要な機器とソフトウエアを置きますサーバー設置方式と、業者が集中センターに必要機器とソフトウエアを置き、それをインターネット回線経由で利用するといったクラウド方式の両面がございまして、その両面から検討しているとこでございます。どちらの方式にも、経費やセキュリティー等の面で長所と短所がございます。このシステムは被災者支援において非常に有効なツールの一つであると認識しておりますので、引き続いて導入済みの自治体に意見を聞きながら検討してまいりたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 導入に向けて前向きというような認識と受けとめましたけれども、導入済みのほかの自治体の意見も大事でしょうけれども、私の調べたところによりますと、西宮の先ほど申しました情報センター、ここに被災者支援システム全国サポートセンターというのが設置をされておりまして、ここでこの所長さんを中心にさまざまなアドバイスもいただけるようでございますので、是非一度連絡をとっていただきながら、更に導入に向けて研究をしていただければと思います。 次に、中項目の2点目に移ります。学校施設の安全性確保の取り組みについてであります。 文部科学省は、東日本大震災の被害も踏まえた学校施設の整備に関する検討会を立ち上げまして、7月に検討会としての緊急提言を取りまとめて公表しております。 このポイントは、1、津波対策、2、学校施設の防災機能の向上、3、学校施設の省エネルギー対策の3点であります。中でも、学校施設の安全性の確保を図っていくことが極めて重要とされております。 そこで、まず耐震化についてお尋ねをいたします。 いよいよ浜田市内の小・中学校におきましても耐震化工事が現在実施をされております。各学校のそれぞれの工事費など、その概要についてまずお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 平成23年度におきまして予定しております耐震化工事は、小学校4校、中学校5校であります。 小学校の契約額でありますが、当初契約額で美川小学校7,224万円、雲雀丘小学校3,017万7,000円、松原小学校3,496万5,000円、石見小学校7,665万円、4校で2億1,403万2,000円でございます。中学校の契約額につきましては、第一中学校8,610万円、第二中学校1億500万円、第四中学校1,921万5,000円、旭中学校682万5,000円、4校で2億1,714万円となっております。なお、弥栄中学校につきましてはまだ契約が完了しておりませんが、10月中旬ごろ入札の予定でございます。 また、工事期間につきましては、工事の規模にもよりますが、短いものが10月末、長いもので3月下旬を予定をしております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 工事期間が非常に長いところがあります。3月下旬という話がありましたが、その間ちょっと心配しますのは、今議会でも出たかもわかりませんが、通常のそれまでの授業とかあるいはその学校行事が2学期はあります。そういったことでの影響がどうなのか、その点をお尋ねいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 工事の施工に当たりましては、学校、業者、建設部、教育委員会、4者で十分な打合会を行いまして、学校行事の確認等々を綿密に行っております。物によりましてはバリケード、フェンス、そして校内におきましては中仕切りの壁を設置するなど、工事の安全には万全を期しておるとこでございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。 それでは2点目、この提言におきましては柱、壁、床等の主な構造だけではなくて、天井材とか内外装材、照明器具や設備機器など非構造部材の耐震化も提言をしております。今回の耐震化工事で非構造部の耐震化についてどの程度進められていくのかお尋ねいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 現在実施をしております耐震化工事は、2次診断、耐震補強計画とも、基本的には構造部材を対象としております。 議員ご指摘のとおり、文部科学省の緊急提言では非構造部材の耐震化にも触れており、天井材、照明器具、外壁及び設備機器等の落下防止、窓ガラスの飛散防止、家具の転倒防止など耐震対策を図ることの重要性が示されております。 現在、浜田市では構造部材の耐震化を優先しております。非構造部材につきましては地震による落下物や転倒物から児童・生徒を守るため、日常点検のポイント等を示しましたリーフレット等を各小学校に配置いたしまして、注意喚起を促しているとこでございます。 具体的な非構造部材の耐震化につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) この非構造部についても、東日本大震災におきましては学校施設の天井あるいは照明器具が落下する被害が非常に相次ぎました。建物自体の損傷はそんなになくても避難所として使用できない、そういった事例も紹介をされております。また仮に、避難をしていながら、特に体育館など身を隠す場所がない広い校内におきましては、落下をもしそういったものがすれば大惨事になることも予想されます。こういった非構造部分についても早急に耐震化に取り組むべきと思いますが、今のご所見を伺いたいと思います。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 非構造部材のそのことにつきましては、十分認識をしているとこでございます。先ほどもお答えをいたしましたように現在構造部材のほうを中心に、優先的に行っていきたいと考えておりますので、非構造部材につきましては今後検討させていただきたいと思っております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) それでは、3点目に移ります。 今回の耐震化の工事によりまして、どの程度の期間耐震の保証が今後なされていくのかお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 今回の耐震化工事につきましては、経年による構造的な劣化が進まない限り、耐震性の評価として震度6強から震度7程度の地震の揺れに対して倒壊し、または崩壊する危険性が低いと判断される状態を確保するものとしております。 なお、この耐震保証の期間でありますが、基準はないところでありますが、参考例として公営住宅法におきますところの鉄筋コンクリート構造における耐用年数は70年、したがって耐震補強しました部分につきましては70年ということが当てはまるかなと思っております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 70年、今回の耐震化によってそういった70年程度の耐震の評価はあるんでしょうけれども、今後の学校施設の改築方針、これにどう影響があるのか、その点についてお尋ねします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 先ほど言いました70年につきましては、耐震化の工事を施工した部分が70年ということで、あとの部分について劣化が進みますと、少し違う考えを持っていかなくてはならないんじゃないかと考えております。 今回の耐震化の工事によりまして今後の学校改築計画、影響でありますが、この度の耐震化の工事と学校改築計画は直接的には関係はないと考えております。学校改築につきましては、校舎の老朽化の状況など、教育環境を総合的に判断した上で計画的に取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(牛尾博美) 建設部長。 ◎建設部長(勝田秀幸) 耐用年数の考え方でちょっとお話しさせていただきたいと思いますが、今回の耐震工事は本体を補強するという工事でございますので、耐用年数につきましては本体、要するに中学校でしたら校舎の耐用年数のそれを延ばすものではございませんので、補強したからといいましてもその分が上積みするというようなことはないと考えてます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) その辺の基本的なことは私もわかっておりますので。 次に、津波対策についてお尋ねします。 津波による浸水が想定される地域におきましては、高台等への建設を初め避難通路の整備や屋上を緊急の避難場所にするようになどの例も考えられております。 私も今回相馬市のほうに連れていっていただきまして、跡形もなく破壊されたまちを見まして、本当に津波の恐ろしさ、もう大分日がたってますんで一端なんでしょうけども、実感をしたところであります。 4点目に、この津波対策について県からの通達などによって今後の取り組みを検討する旨のお話も以前ありましたが、その後どのような状況になっているのかお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 津波対策につきましては、島根県からの正式通知等はまだありませんが、島根県地震被害想定調査検討委員会の協議の中では、浜田沖でのマグニチュード7.3の地震により想定される津波の高さは1.94メートルであると伺っております。このことからは、学校施設に津波による直接的な被害が及ぶことは少ないと想定をされますけども、万が一に備えた避難経路の確保等安全対策は、各学校において十分検討しているとこでございます。 今後、島根県からの新たな指導等がありましたなら、遅れることなく小・中学校等への情報提供や安全対策の推進などに取り組んでまいります。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) 今マグニチュード7.3で1.94メートルというような数値の答弁もございましたが、そうしますとこの1.94メートルによって、市内の学校で影響が出るような学校が想定されているのか、もしわかれば答弁を求めます。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 資料でございますけども、1.94メートル、10メーター以下を申し上げてもようございましょうか。 標高10メーター以下と把握しております学校を申し上げてみたいと思います。 原井小学校が5.6メートル、周布小学校が2.8メートル、長浜小学校が2メートル、国府小学校が9.1メートル、第一中学校が8.6メートル、東中学校が6.6メートルと10メートル以下は認識をしておるとこでございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。 今学校統合、学校改築の計画も示されておりますが、東部小学校、この統合計画について何らかの影響があるのか、お尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 津波の影響等について、教育委員会としても検討してまいりましたが、今のところ1.94メートルということをお聞きしておりますので、影響はないものと考えております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) わかりました。 それでは大きな3点目、三隅図書館建設についてお尋ねします。 事業期間としては、平成21年度から24年度にわたり建設をされますこの三隅図書館についてお尋ねしますが、並行して建設をされます中央図書館については、基本設計あるいは施設の外観なども示されております。一定の理解もしているところでございますが、三隅図書館についてはどのような設計あるいは機能など、現状の計画案として持っておられるのかご所見を伺います。 ○議長(牛尾博美) 三隅支所長。 ◎三隅支所長(三浦博美) 三隅図書館は、設計業者をこの6月に入札して決定したところでございます。そういったことで、今いろいろと検討しておる最中でございますので、まだ全体像としましてお示しする段階になっておりません。 そういったことで、現段階で申し上げますと、建築面積を750平方メートル程度として計画をしております。この面積ですけれども、公立図書館の建築基準の約70%の大きさになります。これは、今後の人口の動向等を勘案して定めたものでございます。 建物は平家建てとして、親しみやすさ、利用のしやすさに配慮しまして幼児、高齢者、障害者等多くの市民に利用していただくために、ユニバーサルデザインの考え方に沿った整備を進めることとしております。 また、施設を運営する上でランニングコストの問題あるいは環境問題等から、再生可能エネルギーの太陽光発電システムで対応を考えております。 そして、蔵書の数といたしましては、3万冊程度の規模を計画しておりまして、この内訳を一般図書2万冊、児童図書を1万冊と設定しております。したがいまして、特徴といたしましては子どもを対象にしたスペースを広くしております。 図書館は読書や本の貸し借りに限らずに、情報の集積基地あるいは情報の発信基地としての役割もあわせ持つことになりますので、親子の触れ合いや待ち合わせ等気軽に利用できる場、いわゆる居心地のよい滞在型の空間等にも配慮した整備になるように計画をしております。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) これまで三隅自治区におかれましても、この図書館をどういった図書館をつくろうかというようなことで検討を重ねてこられておったと思います。これまでそういったやりとりの経緯といいますか、その辺がもしわかればお尋ねをいたします。 ○議長(牛尾博美) 三隅支所長。 ◎三隅支所長(三浦博美) 三隅自治区でのこれまでの話し合い等、経過についてでございますけれども、図書館問題は随分以前からの三隅自治区の懸案でございました。特に動きが大きくなりましたのは、ご案内のとおり今から3年半になりますけども、20年3月26日に三隅の図書環境を考える会から、2,009名の署名による図書館建設の要望があってからでございます。 その後、地域協議会では平成20年5月から22年8月までの間、約2年半にわたってですけども延べ9回会議の議題とされまして、慎重に協議をされ、結論を出されたところでございます。その間には自主検討会と称されまして、何度となく協議を重ねてこられました。また、各委員はそれぞれのご出身の地元のまちづくり推進委員会や自治会等の会議においても意見を求められるなど、地域住民の意見の集約に奔走されてきました。時には集落の集金常会等の場におきましても、話し合いを持たれたこともございます。 その上で地域協議会では、建設の是非も含めた意見交換をされたとこでございます。賛否両論、そして慎重論も飛び交う中で、結果としまして平成22年、去年ですけれども、8月の開催の地域協議会において、図書館建設に同意するという結論を出されたとこでございます。 この間、私たち職員も並行いたしまして、自治会連絡協議会との意見交換あるいは職員の地域担当制による全地域への説明会や意見交換、そして自治区の公聴会、また公民館の会議において連携のとり方あるいはネットシステムのあり方等につきまして議論を重ねながら、すそ野を広げた合意形成を図ってまいりました。このように三隅自治区といたしましては、十分とは言えないまでも、しっかり手順を踏みながら長い間協議を積み重ねまして、結果を見出したものでございます。 特に、施設建設に当たっては、この図書館の必要性は十分認めるものの、余り華美なものにせず派手なことをしないで、ランニングコストに十分配慮することを強く求められております。以上、ここに至るまでの概要でございます。 ○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 ◆5番(佐々木豊治) よくわかりました。 今日はいわゆる運営コストとか維持管理費のことなんかはお聞きするつもりはございませんで、機能的なことについてもう一点伺いたいと思います。 いわゆる中央図書館と並行してできるわけですけれども、この機能的な連携をどのようにお考えなのか、その点についてお尋ねします。 ○議長(牛尾博美) 教育部長。 ◎教育部長(今田泰) 中央図書館でございますけども、中央図書館として、そして新築される三隅図書館をはじめ金城、そして旭、弥栄のそれぞれの各図書館、図書室につきましては、分館として位置付けられるものと考えております。 中央図書館は、拠点としての機能でありまして、分館は中央図書館との連携をもとに、図書館としての地域課題に役立つタイムリーな情報の受発信に努めることが重要な役割分担になるかと思っております。 ○議長(牛尾博美) 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 本日はこれにて散会します。ご苦労さまでした。            午後3時32分 散会        ──────────────────────────...